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平成 元年第 2回 6月定例会−06月21日-02号

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  1. 広島市議会 1989-06-21
    平成 元年第 2回 6月定例会−06月21日-02号


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    平成 元年第 2回 6月定例会−06月21日-02号平成 元年第 2回 6月定例会        平成元年第2回広島市議会定例会会議録(第2号)            広 島 市 議 会 議 事 日 程                            平成元年6月21日                            午前10時開議                日    程  第1 一般質問  ─────────────────────────────────            会 議 に 付 し た 事 件 等  開議宣告(終了)  会議録署名者の指名(終了)  日程に入る旨の宣告(終了)  日程第1 一般質問  休憩宣告(終了)  開議宣告(終了)  一般質問(続行)  休憩宣告(終了)
     開議宣告(終了)  一般質問(続行し,明日も続行)  次会の開議通知(6月22日午前10時開議を宣告)  散会宣告(終了)  ─────────────────────────────────              出 席 議 員 氏 名   1番  谷 川 正 徳 君     2番  松 平 幹 男 君   3番  多 田 敏 治 君     4番  仲 津 幸 男 君   5番  児 玉 光 禎 君     6番  平 野 博 昭 君   7番  熊 本 良 作 君     8番  三 戸 應 則 君   9番  土 井 哲 男 君     10番  藤 田 博 之 君   11番  加 藤 万 蔵 君     12番  栗 栖   晃 君   13番  坂 根 喜三郎 君     14番  皆 川 恵 史 君   15番  奥 田 幹 二 君     16番  福 島 和 宏 君   17番  中 山 忠 幸 君     18番  松 井 邦 雄 君   19番  種 清 和 夫 君     20番  浅 尾 宰 正 君   21番  村 岡 節 吾 君     22番  山 口 氏 康 君   23番  田 辺 秀太郎 君     24番  碓 井 法 明 君   25番  藤 川   武 君     26番  下向井   敏 君   27番  都志見 信 夫 君     28番  鈩 谷 君 子 君   29番  中 本 康 雄 君     30番  石 川 武 彦 君   31番  戸 田   満 君     32番  鶴 見 和 夫 君   33番  住 田 孝 行 君     34番  木 島   丘 君   35番  神 明 政 三 君     36番  西 村 敏 蔵 君   37番  正 畠 明 雄 君     38番  伊 藤 稲 造 君   39番  月 村 俊 雄 君     40番  増 田 正 昭 君   41番  前 本 一 美 君     42番  松 浦 弘 典 君   43番  牧 里 重 喜 君     44番  井 上   貞 君   45番  松 尾 好 子 君     46番  前   恵 介 君   47番  桜 井 康 民 君     48番  大勢登 康 憲 君   50番  中 本   弘 君     51番  山 科 美 里 君   52番  海 徳   貢 君     53番  永 田   明 君   54番  元 田   猛 君     55番  瀬 川 吉 郎 君   56番  兼 桝 栄 二 君     57番  今 田   智 君   58番  竹 永   勇 君     59番  山 本   誠 君   60番  米 田 十 郎 君     61番  八 百 千頭夫 君   62番  宮 本 正 夫 君     63番  柳 坪   進 君   64番  明 星 正 明 君  ─────────────────────────────────              欠 席 議 員 氏 名                な   し  ─────────────────────────────────        職務のため議場に出席した事務局職員の職氏名 事 務 局 長 浜 井 澄 人 君  事務局次長議事課長事務取扱                          河 野 康 文 君 議事課長補佐議事係長事務取扱    議 事 課主事 藤 本 光 江 君        遠 藤 玉 喜 君 議 事 課主事 加 藤 泰 秀 君  議事課主事補 植 田 恭 代 君 外関係職員  ─────────────────────────────────            説明のため出席した者の職氏名 市    長 荒 木   武 君   助    役 福 島 隆 義 君 助    役 椎 名   彪 君   収  入  役 佐々木 眞 二 君 市 長 室 長 池 田 正 彦 君   企画調整局長 樋 渡 敬 宇 君 総 務 局 長 村 上   健 君   財 政 局 長 石 橋 正 行 君 民 生 局 長 堀 部 尚 雄 君   衛 生 局 長 吉 田 哲 彦 君 環境事業局長 元 谷 徳 行 君   経 済 局 長 和 泉 禎 一 君 都市整備局長 佐 伯 邦 昭 君   建 設 局 長 横 山 良 三 君 開 発 局 長 山 中 賢 造 君   下 水 道局長 赤 司 義 臣 君 消 防 局 長 石 田 嘉 堆 君   水 道 局 長 山 根 龍 春 君 広島市民病院事務局長         安佐市民病院事務部長        小笠原 大 昭 君          益 田   一 君 財 政 局次長 伊 藤 利 彦 君   財 政 課 長 黒 田 武一郎 君 教育委員会委員長           教  育  長 鍋 岡 聖 剛 君        藤 井   尚 君 選挙管理委員会事務局長        人事委員会事務局長        斉 藤   勇 君          折 口 博 文 君 代表監査委員 網 井 信 昭 君  ─────────────────────────────────              午前10時10分開議              出席議員 52名              欠席議員 11名 ○議長(柳坪進君) おはようございます。出席議員52名であります。  ─────────────────────────────────            開   議   宣   告  ───────────────────────────────── ○議長(柳坪進君) これより本日の会議を開きます。  ─────────────────────────────────            会 議 録 署 名 者 の 指 名  ───────────────────────────────── ○議長(柳坪進君) 本日の会議録署名者として             18番 松 井 邦 雄 君             43番 牧 里 重 喜 君 を御指名いたします。  ─────────────────────────────────            日 程 に 入 る 旨 の 宣 告  ───────────────────────────────── ○議長(柳坪進君) これより日程に入ります。  ───────────────────────────────── △日程第1 一般質問  ───────────────────────────────── ○議長(柳坪進君) 日程第1,一般質問を行います。  発言通告者に順次発言を許します。9番土井哲男君。           〔9番土井哲男君登壇〕(拍手) ◆9番(土井哲男君) 自民党の土井哲男でございます。お許しをいただきまして,一般質問のトップを切らせていただきます。明快な御答弁をお願いいたします。  「子供には見てもらわぬでもええんじゃ。」と,寂しく言われる年寄りがおられます。校内暴力を振るう中学生に困っている親があれば,虐待を続ける親もあります。隣は何をする人ぞが都会の風潮であり,人のことよ,構うてくれるなと,人の情を,親切を,そして,それらがわからない人も多いのであります。我がよければええという人もおります。雨降りの水たまりをぶっ飛ばす若者,はねた水を頭からかぶった幼い子供,非行,突っ張りならずとも,世の中には多いことであります。等々とこれらを考えますと,世の中は本当に寂しくなってしまいます。近代的というのでしょうか,都市型というのでしょうか,市長さん,自由のはき違え,プライバシーの保護の行き過ぎが目立つ昨今であります。  平和都市の建設とか国際親善とかいうものの生やさしいことではありません。倫理の問題かと思いますが,市民一人一人の倫理の問題でございましょう。大きなことを言うようでございますが,世界に通用する倫理の確立が急務であると私は思うのであります。  私は,以前,市民道徳を倉から出して市民がみんなで考え,見直しをして広島市民の倫理の要綱として活用すべきであると提案をしてきましたが,その後,何の話もありません。  家の中がまとまらず,隣近所が無縁であっては,広島市でもないでありましょう。世界へ話が出せないだろうと思います。水と緑と文化のまち──国際平和文化都市ひろしまを建設するために,その精神的な取り組みについて,市長さんのお考えをお尋ねいたす次弟であります。  次に,名刺の積極的な使用について意見を申し上げ,提言をさしていただきます。
     私たちが企業を訪問したと仮定してみてください。企業には,それぞれ企業のにおいや香りがするものであります。第1歩は,受付であります。受付係が明るい笑顔のあいさつでてきぱきと応対をしてくれれば,取り次いだ課長も,部長も,まず気持ちよく接してくれるものなのであります。社長の経営方針が一本の筋として通っている会社は,まず経営状態もよしと見て間違いないのであります。  学校においても同じことが言えます。玄関先にごみが散り,廊下に砂が上がっている学校は,学校経営がうまくいっていないと見て,まず間違いないのであります。そのことが,子供さんの教育やしつけや先生方の姿勢にまで評価をされてしまいます。  さて,広島市民が市役所や地域の区役所を尋ねてどのようなにおいを,そして,香りを感ずるでありましょうか。悪臭ではなく,市制100年の歴史に培われたラベンダーの快い香りでありましょうか。  私は,市の職員の皆さんは,専門の能力はしっかりと身につけておられると思います。感心しております。しかし,市民との接遇や電話の応対などの苦情が,あるいは数多くあるのではなかろうかと心配するのであります。  私は,日ごろ市の職員さんには一つの特異体質があるように思えてならないのであります。それは,自分の名刺を出さないということであります。初対面で相手が名刺を出せば,礼儀としてでも自分も出さなければならないと私は思うのであります。自分の名刺すら──自分の名前すら言わない職員もあります。電話においても,こちらが名のっているにもかかわらず,「はい。」だけで自分の名前を言わない職員があります。名のられたら名のれが基本の電話応対です。  今日では,市の職員は全員セールスマンであらねばならないのです。たとえ技術屋さんといえども,用地交渉などでは,現場の第1線で働かなければならないのであります。名刺を受け取った市民は,初めて広島市を代表して責任を持って話ができる職員だなあと,そのことによって本気で認識してくれるわけであります。  地域に出向いてよく耳にする言葉でございますが,「名刺は下さらなかったが,カーキ色の服を着た人でした。」というようなことがあります。こんな対人折衝では,交渉などはなかなか進展するものではありません。名刺を渡せば自分に責任が降りかかってくるからという責任回避の気持ちから出さないというのでありましょうか。  私は,しっかり名刺を使ってほしいのであります。名刺入れを持って地域へ出向いてもらいたいのであります。机の引き出しに入っている100枚の名刺が2年も3年も机の中にあったというのでは,だめだと思います。企業では,会社持ちで提供しているところが多いわけであります。名刺代が──名刺の印刷代が惜しいというのなら,公費で負担をしてでもよいと思うのであります。自分に責任を持つことは,名刺を使うことから始まります。  以上,責任と自覚のために名刺を交換することについて,また,市民との応酬話法の中の苦情の内容,これに対する日ごろの対応等についての職員研修の実際とかその内容の概要についてお聞かせをいただきたいと思うのであります。  次に,防犯灯の設置についてでございます。  東京の足立区では,高校3年生の古川順子さんが,非行少年たちに善玉,悪玉の芝居にかかって誘拐され,40日を超える監禁拘束の後,殴るけるの暴力で脅迫をされ,言うことをはばかるような慰め女の扱いを受け続けて,ついに死に至りました。その上,ドラム缶にセメントを詰めて2カ月もの間,空き地に放置していたとの報道には,驚きというよりは,多くの国民がまさに恐怖を感じた事件でありました。  古川順子さんは,アルバイトの帰りで夜道を急いでいたのであります。名古屋では,少年が夜間横恋慕のあげく人違いの殺人をしでかしております。これが15歳から18歳までの少年グループのしわざと聞いては,当節暴走族とか突っ張りとかの行動を持て余している私でも,まさに驚きと恐怖を感じるのであります。  このほか週刊誌に書いてある青少年の暴力犯罪や,特に最近になって社会問題化してきた暴走族や突っ張りグループの非行を分析しますときに,彼らの行動に共通していることは,大人の目が届かないこと,夜分暗い場所であるということであります。  人の生き方は,人は──人間は生来善でありますが,天の岩戸の昔から,やみ夜に紛れては悪になり,種々犯罪を起こしてきたのであります。  さて,彼ら少年に限らず,世の中でよからぬ話がまとまるのは夜であり,悪い行動に走るのは,暗くて人の目が届かない場所からが多いのであります。  さて,防犯灯についてお尋ねをいたします。  現在,広島市では防犯灯の設置については,ほとんど町内会に任しているのが実態であります。防犯灯の設置には,補助制度はありますが,1基に1万円程度の補助金であります。手続の費用や電柱,電話柱に取りつける器具や工事代金など,平均して3万円程度が必要でありますが,1単位の町内会が1灯に2万円程度の出費は大変な負担になります。おかげさまで引き取ってもらえば,公道なら以後の維持管理費は市が負担し,私道なら電気代を補助していただけることになっております。この点では随分と助かっております。  さて,中国電力が円高の差益還元事業として,電線の地下埋設を進めておりますが,都市の美観もさることながら,あのお金の一部を充てて町の隅々まで防犯灯を設置してくださったらなあと思うのであります。  現在,市の方針では,道路照明を交通量の多い場所に設置することになっております。交通安全,事故防止も確かに大切なことではありますが,心ない若者たちの行動が,善良な市民のかけがえのない命にかかわる今日の世相を考えたり,若者が非行に走り悪を犯すことを未然に防ぐためにも,今年度から新たに実施している通学路にかかわる防犯灯設置基準について,その考え方を再検討して設置方針を立て直し,通学路以外についても市みずからが設置を行い,広島市の隅々までを明るくし,平和で安全な都市広島にすべきだと考えます。市長さんの前向きの考えをお尋ねしたいと思います。  次に,福祉の問題でございます。  当節は,施設福祉から在宅福祉へと考えが進んでおるようでございます。我が家で子供や孫に囲まれて元気で長生きがしたいということが,人生では最高の幸福であろうかと思います。  向こう三軒両隣,遠くの身内より近くの他人と昔から言われます。近所の者がお年寄りの世話をしようということで,町内会福祉ブザーを実施しておられる地域があると新聞で読みました。  ところが,人生はさまざまです。急速に高齢化が進み,核家族化に伴う家庭の介護機能が低下するなど,高齢者や障害者が福祉施設へお世話にならなければならない場合が増加してまいりました。  施設を運営される人,親身も及ばぬお世話をされる職員の皆さんには,本当に頭の下がる思いでございます。とりわけ近年の社会福祉施設は,入所者のお世話にとどまらず,入浴サービスやショート・ステイ,デイ・サービス事業などのように,その施設機能を地域に開放し,在宅福祉サービスの拠点の役割も担っておられるわけです。  しかしながら,現在の民間社会福祉施設の整備に対する広島市の助成制度は,必ずしも十分とは言えず,今後施設の開放や改築等に当たっての法人の負担が大きく,そのために施設の整備についても困難を来すおそれがあると思われるのであります。  そこで,お尋ねしますが,民間社会福祉施設の整備に対する広島市の助成制度について,今後とも充実を図るべきであると考えますが,市長さんの見解をお聞かせください。  続いて,リフトつき福祉タタシーについてお尋ねをいたします。  新聞で見たことですが,つばめタタシーが昭和52年から運行してきた本市に1台しかないリフトつき福祉タクシーを,企業としての採算がとれないとの理由で廃車にするような記事がありました。  リフトつき福祉タタシーは,車いすを使用される肢体不自由な方にとりましては,人の手を煩わせずに車いすのままで自宅から目的地へ行くことのできる公共交通機関として,何よりも大事なものであります。  在宅福祉サービスの中で,障害者の社会参加を促進するためにも,広島市が助成をしてでも存続をお願いすべきではないかと思いますが,市長さんのお考えをお聞かせください。  次に,伝書バトなどの公害についてでございます。  私のところに1枚のはがきが届きました。投書です。無記名の投書でした。「唐突ではございますが,是非お力添えを頂き度く,失礼を顧みずにお願いをいたします。最近のペットブーム,特に「伝書鳩」の悪臭,鳴き声,抜け毛の飛来等には,本当に困り果てております。子どもが「小児ぜんそく」と診断されました。原因は鳩の抜け毛だそうです。何とか対策をお願いしたいのです。条例の制定,運用,少なくとも町内会を経ての厳重注意とか,市内各地で同様のケースがあります。」云々という内容でありました。  犬や猫のふん公害もよく苦情として聞く話でありますが,道の真ん中で失礼をしたり,花畑を掘り返したりであります。このはがきの子供さんのように病気になったのでは大変であります。親御さんや当事者の心労や御立腹も十分に理解できます。  公害対策基本法によって,国民の健康を保護して生活環境を保全するために,環境基準が定められておりますが,それは工場や事業所に対する大気汚染防止法であったり,広島県公害防止条例とかであったりして,このハトや犬など鳥獣に対する公害はどのように苦情を処理していただけるものでありましょうか。  私が思いますのに,隣近所のことでは,本人が直接に文句を言いに行くことは難しいので,行政が規制をしたり,指導を行ってもらいたいのでありますが,いかがでありましょうか。  また,市民と市政,区民だよりなどの広報紙を通じて,啓発や注意を喚起していただくことはできないものでありましょうか。  市民モラルの問題ですから,市民相互の理解を深める啓蒙運動を提唱し,積極的に推進していただきたいものであります。適切な解決方法についてお聞かせをいただきたいと存じます。  次に,新交通システムについてお尋ねをいたします。  政治家は,時に夢を見なければなりません。私は,今,飛行船に乗っております。広島の町並みを見おろしております。紙屋町のビル街から天守閣を越え,新幹線を過ぎたころから新交通システムのレールとスマイルに走るスマートな列車が見えます。開発された個性のある団地を左右に見ながら進みますと,眼下にはすばらしいスポーツ公園が見えてまいりました。人口10万人の住み,憩い,働き,学ぶというこの地域は,広島市が21世紀へかけた都市づくりの目玉であります。見とれているうちに佐伯区の整然とした街区の上空に来たようであります。ここでも新交通システムのレールが町を東西に入っております。北へ向きを変えますと,広島市が誇る100万坪の埋立地,商工センターのにぎわいが手にとるように見おろせます。川を越えた空港からは,国内便のジェット機が飛び立つところであります。もうすぐ環状線の出発点,紙屋町ですよと,機長の案内を聞きながら海面に目を走らせますと,岸壁に豪華客船が接岸し,メッセ・コンベンションの大きなドームや高いビルディングが見え,そこからも新交通システムのレールが川に沿って北上しているのが見えます。  さて,市長さん,夢から目が覚めました。近所の青年が,私に「どうして長楽寺でやめるんや,競技場まで延ばさぬことには,アジアの選手やお客さんが困ろうがのう。」と問いかけられたからであります。  さて,採算性を考えない事業はありません。しかし,公共団体には時代の先取りをするために,また,市民に夢と希望と勇気を与えるためにも,時には採算度外視が許されるだろうと私は思うのであります。  市長さん,21世紀を見通して新交通システムを市内の環状線とする計画を立て,市民に,そして,若者に発表しようではありませんか。市長さんのお考えを聞かせてください。  神戸市へ行きましたが,裏六甲のスポーツ公園は,現在では各種の競技場があるだけで,競技会でもなければ人が集まる場所ではありません。ところが,地下鉄の乗り場があるではありませんか。驚いた次第です。地下鉄が延びていたわけでございます。採算性など無関係です。  長楽寺で新交通システムをおりて競技場まで行き,バスに乗りかえるのでは,利用者のだれもが,どうしてやと思うのは間違いございません。広島市の恥といってもいいのではないでしょうか。  市長さん,私がお尋ねしたいことについては御賢察をいただけることと思いますので,何とぞお考えを聞かしていただけませんでしょうか。  また,市内の表通りを走りますと,電車やバスの停留所の近くに,そしてまた可部線の駅舎の近くには,必ずと言える不法駐輪の自転車が雑然と置かれて,歩行者どころか自動車の通行にまで邪魔をしている状態であります。  ところで,新交通システムの通る地元の私たちとしては,設置される停車駅の駐輪場や駐輪公害が気になるのであります。その対応についてお尋ねをいたします。  次に,緑化についてお尋ねをいたします。  皆さん,「息がつらい。」「呼吸が苦しくはありませんか。」というあいさつを交わす日の近いことを思いながら,ちょっと時間をいただきます。  私たちは,生きるために呼吸をしております。動物は,すべてが呼吸をしております。酸素を吸って炭酸ガスを出しておるわけです。物を燃やせば,酸素がなくなり,炭酸ガスが大気中に放出されます。「あなたは呼吸が苦しくありませんか。」というあいさつを交わす時代が来ないとは言えないのであります。空気中の酸素がなくなる時代が来るのではないかと,つい誇大妄想に走ってしまうのであります。  人工衛星から送ってくるテレビの画像を見ますと,アマゾンの大原野に伸びる道路,進む開発,東南アジアで今なお進められておる焼き畑農業。密林を裸にしてしまう木材の大伐採。いや,よそのことではありません。  広島空港に近づきますと,眼下に広がる団地の数々であります。昭和20年の敗戦後,国破れて山河ありと縁側から見える山並みを見てしみじみと感じたものでありますが,その後40有余年,開発と言えば聞こえはよいのでありますが,全くの自然破壊であります。緑の喪失ではあります。  小学校の理科の時間に,炭酸同化作用とか光合成とかの実験をしたことを思い出すのであります。植物が太陽の光で炭酸ガスをとって酸素を発生するという実験でありました。目には見えませんでしたが,緑の木の葉を入れておいたフラスコヘ線香の火を入れますと,一瞬ポッと燃えたのであります。  さて,市長さん,木を植えましょう,緑を育てましょうと提言をさしていただきます。建築確認を申請するときには,緑化計画も提出することを広島市の条例で決めませんか。水と緑と文化のまちづくりを提唱しておられる市長さんですから,筋の通った提言であろうと思いますが,いかがでございましょうか。  また,緑をふやすために苗木を配ろうではありませんか。緑の週間などでは苗木を配っておりますが,セレモニーとしては意義もありましょうが,実際に育てられるのか疑問を持ちます。マンションのベランダでは育たない種類の苗木を配っておられます。花が終わってしまえば捨ててしまうであろう苗木を配っておられるのです。計画的に緑をふやす苗木を応分に配ってくださればなあと思うのでありますが,いかがでございましょうか,提案をいたします。  公園とか適当な広場に市民の森をつくる事業を始められませんか。結婚を記念して新しいカップルに植樹をしてもらい,赤ちゃんが生まれれば誕生祝い,入学,就職,還暦,喜寿,米寿などを記念して植樹をしてもらうのであります。そばに小さなきれいな標識を立てておけば,記念になりますから喜びがありましょう。市長さん,いかがでございましょうか。  最後に,体育科高校の新設についてお尋ねをいたします。  昨年の6月議会において,私は教育長さんへ広島市が体育専門の高等学校をつくるべきである,そしてまた,あるいは既存の高等学校に体育科コースを新設してはどうかとお尋ねいたしました。今日のような学歴偏重の高校教育だけでなく,体育など個性を尊重し,能力を生かした教育の世界を開いていかなければならないと私は思うのであります。  教育長さんは,「現在は高校生の急増期であり,高い普通科志向の中でその受け入れに努力をしている。しかし,後期中等教育に関しては,基本的なあり方について多様な教育の機会を提供し,生徒の個性や能力等を伸ばすという観点からも,御提案の趣旨についての検討をする必要があるから,今後の課題として検討します。」との御回答をいただいております。また,議会のアジア競技大会等推進対策特別委員会調査報告の中でも,選手の育成,強化策の一環としてでも検討していくようにと述べております。  その後の状況についてお答えがいただければありがたいのであります。  体育の質問に次いで,学校のグラウンドでけがの防止についてお願いをいたします。  小学校のグラウンドには,トラックやフィールドの印にするためにロープを張っております。ところが,ソフトボールやサッカーのシューズがひっかかりけがをすることがあります。学校では,体育の授業の都度,石灰でラインを引くのは面倒なので,かわりにロープを張っているのですが,大人が社会体育でグラウンドを使うときには,シューズのいぼがひっかかって邪魔になり,悪いときには骨折や捻挫などのけがをするのであります。  ラインは必要ですが,けがはいけません。何かよい知恵がないものでしょうか。また,よい知恵が出たら,多少のお金かかかっても実施してほしいと思いますが,教育長さん,いかがでございましょうか。  以上で私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手) ○議長(柳坪進君) 市長。           〔市長荒木 武君登壇〕 ◎市長(荒木武君) ただいまの上井議員の質問の中で,世界に通用する倫理の確立が急務である。水と緑と文化のまち──国際平和文化都市ひろしまを建設するための精神的取り組みについてお尋ねがございました。これに答弁をいたしたいと思います。  今日,急激に社会が変化する中で,御指摘のような市民生活を取り巻くさまざまな問題がございますが,こうした状況の中でこれから求められるのは,市民の健全な連帯意識の醸成であり,そのためには,家庭や学校,地域社会における教育力の向上や人と人との触れ合いや交流のための社会参加の促進,豊かな自然や住みやすい都市環境の整備などが重要な課題であると思います。  こうしたことから,先日策定いたしました新しい基本計画の中でも,学校教育の充実や生涯学習の推進,青少年の健全青成,市民文化の振興などをその内容とする豊かな人間性をはぐくむまちづくりを,都市像国際平和文化都市を実現していくための都市づくりの六つの柱の一つとして掲げるとともに,市民のホスピタリティー,すなわち,温かく迎えるもてなしの心の醸成や清掃美化運動など,美しいまちづくりのための市民運動の展開,あるいは市民ぐるみの緑化運動の展開,また,世代間交流事業など高齢化社会を支える市民意識の高揚,市民の多様な交流,触れ合いの場としてのコミュニティーづくりの推進などの施策を,各分野にわたって盛り込んでいるところであります。  今後は,一つ一つの事業を着実に推進していきたいと考えております。  また,市民道徳についてのお話がございましたが,平和記念都市建設法の精神が本市の都市づくりの根幹をなしているように,昭和25年に制定された市民道徳についても,今日なおその精神は生きているものと理解しており,御承知のように,毎年改定される市勢要覧にも,市民道徳全文を掲載しているところであります。今,これにかわるような市民道徳を新たに制定するということは考えておりませんが,さきに述べました基本計画の内容を広く市民に周知し,市民の理解と協力を得ていくため,現在作成している基本計画PR版の中で,市民の創意や活力を結集するようなスローガンあるいは標語的なものを盛り込んでいくことを考えているところであり,御理解を願いたいと思います。  その他の質問等につきましては,担当の局長の方から答弁をさしたいと思います。 ○議長(柳坪進君) 総務局長。 ◎総務局長(村上健君) 名刺の積極的な使用についてについて御答弁申し上げます。  市職員の市民との接遇マナー,とりわけ名刺をもっと積極的に活用してはどうかとのお尋ねでございますが,市民に対する接遇に当たりましては,何よりもまず公務員は全体の奉仕者であり,職員1人1人が市役所の代表者であるとの自覚のもとに,市民の立場に立って親切かつ公正に行動することが基本であると考えております。  その意味で,職員研修所では,階層別の研修の中に接遇や電話の応対を基本的科目として取り入れ,その重要性を認識させており,特に新規採用職員につきましては,職員1人1人に場面を設定しての名刺の交換や電話の応対の仕方,窓口応対などの実技指導も行っているところでございます。  また,区役所窓口などの職場の監督者,中堅職員を年2回市内のデパートに派遣いたしまして研修を行っているほか,職員の接遇は日々の業務の中で実行されるべきことであることから,各職場内での研修を行わせるため,計画的に接遇指導者を養成しまして,各課等に配置しまして,職場研修の充実にも努めているところでございます。  市民からの職員に対する苦情につきましては,直接窓口で受けるもの,電話等で受けるものなどがございまして,全体的にこれを把握することは困難でございますが,ちなみに63年度におきまして,職員の窓口応対のマナー等に関する苦情として寄せられたものは,言葉,態度が悪い,電話の応対が悪い,不親切である等でございまして,公聴課に20件,人事課の服務担当窓口に6件の事例がございました。  これらにつきましては,直ちに事情を調査しまして,該当する職場,職員に対しまして指導を行うと同時に,同じことが各職場でないよう,服務監理委員会の幹事会等を通じまして,全庁的に注意を促してきているところでございます。  今後とも,御指摘のございました名刺の活用を含め,職員の接遇マナーの一層の向上に努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(柳坪進君) 民生局長。 ◎民生局長(堀部尚雄君) これからの福祉の流れの中で,民間社会福祉施設の整備に対する市の助成措置をもっと拡充できないかと,こういうことでございます。まず,この点につきましてお答えをいたします。  急速な高齢化の進行,障害者の増加でございますとか,核家族化に伴う家庭の中での介護機能の低下というようなこと,それから,各種の在宅福祉施策の一層の拡充を図っていかなきゃいかぬと,こういう状況があるわけでございます。  で,そういう中で,この社会福祉施設の充実というのは,これはやはり一つの在宅福祉を支えるための拠点機能ということでも,御指摘のとおりあるわけでございますので,こういうものの拡充整備というのは,御指摘のとおりやっていかなきゃいかぬもんだというふうに基本的に思っておるわけでございます。  そこで,本市におきましては,施設整備の促進を図る観点から,社会福祉法人等の社会福祉施設の整備に当たっては,設置者の負担軽減を図るという考え方から,その整備内容等に応じまして,一定の助成を行っておる。その整備内容の助成の中身と申しますのは,例えば老人福祉施設の場合でございますと,国庫補助金が──施設建設費の4分の2が国庫補助と,で,4分の1が市の補助と,そして,それにデイ・サービスセンター等を付設されるような場合には,これは緊急に整備しなきゃいかぬというような政策的な目的がありますので,さらにこれに8分の1の額を上乗せをして助成すると,こういうことをやっておるわけでございます。  しかしながら,それでも実はなお施設整備時における設置者負担金がかなり年々高くなっているということもございますし,こういうことを受けて円滑な施設の経営に少なからず影響が出てくるんじゃないかというような御指摘も間間あるわけでございます。  そういうことで,今後社会福祉法人等の施設整備時の負担金とか,それから,借入金の償還というようなものにつきまして,これはその実態を調べてみる,それから,他都市の状況等も調べてみるというようなことをしまして,できるだけ早くその助成のあり方につきまして十分検討して進めていきたいと,このように考えております。  それから,2点目でございますが,市内で唯一運行されておったリフトつきの福祉バスの廃止の問題でございます。  リフトつき福祉タクシー──ああ,バス言いましたが,タクシーでございますが,タタシーは,タクシーの後部に電動のリフトがついておりまして,これでもって通常の車いすはもちろん電動車いすもそれに乗れるというような仕掛けになったワゴン型のタクシーなわけです。  で,これは,昭和52年からつばめタクシー──つばめタクシー株式会社でもって1台導入されて,これまで運行されてきたわけでございますが,かなり古くなったということと採算の問題もございまして,この5月に廃車をされたということでございます。  で,本市といたしましては,御意見もございましたように,そういう情報が入りましたので,つばめタクシーの方に参りまして,いろいろとその存続方をお願いをいたしたところでございますか,何分にも運行効率が悪いということと,更新時にかなり改造して使う車なもんですから,お金がかかるというようなこともございまして,なかなか1タクシー業者だけの負担では難しいような状況でもあるわけです。  そういうこともございまして,これの存続について,市がどのような助成ができるかということを今後検討して,できるだけ進めてまいりたい,このように考えているところでございます。  以上でございます。 ○議長(柳坪進君) 衛生局長。 ◎衛生局長(吉田哲彦君) 伝書バトなどの公害についてお答え申し上げます。  まず,本市におきますハトは,平和公園周辺に生息いたしますいわゆる土バトを含めまして,約1万5,000羽程度がいるものと推測されておりまして,このうち伝書バト愛好団体に登録されておりますいわゆる飼いバトが約7,600羽でございます。  また,犬にありましては,登録されております犬が2万3,000頭,未登録のものか約1万頭程度でございます。  猫につきましては,約3万匹程度が本市内にいると推測しております。  で,これらのハトや犬,猫などにつきましては,御案内かと思いますが,動物の保護及び管理に関する法律におきまして,飼養者の適正な飼養が義務づけられているところでございます。
     しかしながら,一部の飼養者におきましては,必ずしも十分な管理が行われているとは言いがたく,昨年度も苦情として私どもに寄せられましたのは,犬が712件,猫が189件,ハトが13件でございました。  その苦情の内容の主なものは,犬,猫の放し飼いによります迷惑あるいはふん・尿などによる汚染あるいは鳴き声による騒音といったものでございます。で,ハトにつきましては,羽毛の飛散あるいは悪臭といったものが苦情の内容でございました。  飼養者への指導についてでございますが,私どもの動物管理センターにおきまして,正しい飼養管理の方法を指導を申し上げておるところでございますが,苦情の多発地点におきましては,センター職員が重点的にパトロールを行いまして,立て札を設置したり,あるいは周辺の住民の方々,あるいは飼養者の方方に飼養するに当たっての自覚を促すなど,モラルの向上を図るように努力をしているところでございます。  特に,御指摘のハトにつきましては,伝書バト愛好団体を通じまして,適正な飼養管理が行われるよう,現在までも指導してきたところでございます。  一般の飼養者につきましては,機会あるごとに御指摘のように市民と市政あるいは区民だよりといった広報紙あるいは報道機関,さらには毎年開催しております動物フェスティバルや地域で開いております動物愛護教室を通じまして,適正な飼養管理が図られるよう啓発をしてきたところでございますが,今後とも一層適正な飼養管理が図られるよう啓発,指導に努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(柳坪進君) 都市整備局長。 ◎都市整備局長(佐伯邦昭君) 緑化についてお答えいたします。  土井議員の木を植えましょう,緑を育てましょうという御提言には全く同感でありまして,本市としましても,これまで公園,道路,学校などの公共施設の緑化を強力に推進するとともに,民有地の緑化につきましても,建築確認の際における緑化を含めた景観の指導,宅地開発における緑化協定締結等の指導,緑化基金による私立学校あるいは社会福祉施設等への緑化の助成等を行ってきているところであります。  また,今回策定いたしました第3次の基本計画におきましても,豊かな自然環境や快適な生活環境を創造するために,緑化に意を用いて施策を展開することとしております。  そこで,御提案の建築確認申請にあわせて緑化計画を提出させることということにつきましては,緑化推進を図る上で貴重な御意見として参考にさせていただきたいと思います。  次に,苗木の配布についてでございますが,都市の緑をふやすためには,市民みずからが花,樹木を愛することが大切であると考えます。  これまでにも機会あるごとに苗木の無料配布や市民意識の向上のための普及啓発を行ってきたところでありますが,今後とも御提案の趣旨を踏まえまして,市民が喜んで育ててくれる苗木をより多く配布するように努力をしてまいりたいと思います。  最後に,公園等への市民の森をつくることにつきましては,市民参加による緑化推進を図る上の一つの手段と考えられますけれども,管理面等の問題もございますので,今後の検討課題とさせていただきたいと思います。  以上です。 ○議長(柳坪進君) 建設局長。 ◎建設局長(横山良三君) まず,防犯灯の件でございますが,道路の照明施設は,総称いたしまして街路灯と言っておりますが,この街路灯には道路照明灯と防犯灯がございます。  このうち防犯灯の設置につきましては,従来地元町内会等におきまして設置していただき,市はこれらに対し,設置費及び維持費の──維持管理費の一部について補助金を交付してまいりました。本市では,今年度から新たに夜間における犯罪を未然に防止するとともに,公衆の交通安全の確保を図るため,防犯灯の設置を道路管理者みずから行うこととし,防犯灯設置基準を定め,現在,この基準に基づきまして,本市が管理いたしております国・県・市道及び里道のうち,通学路で特に緊急を要する場所から優先して設置しているところでございます。  この基準によりまして,まずは通学路から防犯灯の整備を図るということにいたしておりますので,御理解賜りたいと思います。  次に,新交通システム関連でございますが,まず,その環状化でございます。  御承知のとおり,軌道系交通機関の整備には巨額の初期投資が必要であることから,これを実行可能な計画として位置づけるためには,交通事業としての採算制,既存交通機関との適正な機能分担が図れることが不可欠であると考えております。  新交通システムの環状化等の将来構想を具体化していくに当たりましては,現在実施しております広島都市圏総合交通体系調査におきまして,将来の人口予測,土地利用予測,交通需要推計等を行いまして,広島市都市圏におきます交通体系のあり方について方向づけが示されることとなっております。  本市としましては,この結果を踏まえ,関係機関と協議調整を進めながら導入ルート,採用すべき機種,事業主体,事業としての採算制,既存公共交通機関との機能分担のあり方等につきまして,総合的に調査検討を進め,21世紀に通用する本市のマスタープランを作成し,引き続きこのマスタープランに基づく整備計画の策定という手順で計画を固めてまいりたいと考えております。  次に,沼田の延伸についてでございますが,広島新交通の沼田延伸について,沼田・石内地区に計画しております西部丘陵都市の建設は,広島市が21世紀に向けて飛躍発展していくための先導的開発地域として,住み,働き,学び,憩うといった複合機能を備えた人口10万人規模の総合自立都市を目指したものであります。この計画を達成するためにも,道路交通網の整備が不可欠であると考えており,その一環として新交通システムの延伸が必要であると認識いたしております。  しかしながら,西部丘陵都市は,21世紀初頭までに人口10万人となる計画であり,現在,当該都市の人口は,昭和63年度時点で約2万5,000と少なく,その導入時期については,多額の初期投資が必要であることから,採算性の確保ができる時点が基本となります。  したがいまして,早期整備を図る場合は,交通事業としての採算性及びインフラ部の財源の確保,さらに,既存バス事業者との調整を初めとしまして,許認可庁の運輸・建設省,都市計画決定に当たっては広島県と十分協議調整を進めていく必要があります。御指摘の沼田延伸につきましては,これら協議調整を進め,今年度末をめどに結論を出したいと考えております。  次に,新交通に関連しまして,駅周辺の駐輪の問題でございますが,新交通システムを軸とした効率的な交通体系を市民に提供するためには,駅へのアクセス道路,交通結節点としてのターミナル,駐輪場などの関連公共施設の整備が必要であります。  駐輪場の整備については,2輪車利用者の利便性を確保し,良好な道路交通環境の維持を図る観点から,2輪車利用者が多いと予測されます不動院駅から北の郊外部各駅の付近に設置することといたしております。  この設置台数につきましては,駅間距離が同程度のJRや広電宮島線での現況調査を参考に,各駅の乗車客数の約2割程度を計画いたしております。  現在,駐輪場予定地の地権者の方々と用地の提供につきまして協議をいたしておるところでございます。  以上でございます。 ○議長(柳坪進君) 教育長。 ◎教育長(鍋岡聖剛君) 市立高等学校へ体育学科,あるいは体育コースをつくってはどうかという御意見でございますけれども,御承知のように,市立高等学校にありましては,今日まで高校生の急増期であったというようなこと,あるいは高校入学志望生徒の普通科志望が多いということから,まず,その受け入れに努力を傾注してきたところでございます。  しかしながら,御質問の中にもございましたように,今後の後期中等教育の基本的なあり方から市立高等学校の将来を考える場合には,生徒の個性,能力を伸長する観点から,多様な学習教育機会であるとか,あるいは場を提供することによりまして,活力ある,そして,魅力ある学校づくりというものを進めていく立場で総合的に検討していかなければならないと,かように考えているところでございます。  御指摘の市立高校へ体育科コースを設置してはどうかという事柄につきましても,こうしたことの一つであるというぐあいに認識いたしておりまして,学校等と連携しなから積極的に検討を進めてまいりたいと,このように考えております。  次に,学校のグラウンドにラインテープやロープが敷設してあるわけでございますが,これが安全面からどうかという御質問でございました。  御承知のように,多くの小学校のグラウンドでは,現在,日常の体育の授業やクラブ活動などの学習が効果的あるいは合理的に実施できるよう学校がいろいろ工夫をいたしまして,ロープやラインテープを敷設いたしておるところでございます。  御指摘の事柄につきましては,児童生徒はもとより,多くの市民が利用する学校施設や設備でございますので,何よりもまず安全性を最優先すべきであるという認識は持っておるところでございます。  今後,学校関係者とも協議し,どのような素材や方法が一番適切なものか,調査研究してまいりたいと,このように考えます。  以上でございます。 ○議長(柳坪進君) 9番。 ◆9番(土井哲男君) どうもありがとうございました。  いろいろございますが,積極的な御答弁をいただいたものもありますし,従来の答弁とおんなじだということもございました。  初めの市長さんのあれでございますが,広島市の市民の連帯意識を醸成をして,それでいろんなことをやっていこうという積極的に推進していきたいということを,私の倫理感の確立をどう取り組むかという質問に対してのお答えでございましたが,このことをしっかりと推進をしていただきまして,私は日ごろ感じますのは,どう言いますか,国際化とかいろんなことを申しますけれども,今,ここにおります日本人ということを忘れて,そしてまた,広島市民ということを忘れて,何となく国際人の方が上だというふうな感じの心を持っている広島市民も多いように思います。  したがいまして,今,決意のほどを述べられましたけれども,そのことをしっかり教育をしていただきたいし,我々もそのつもりで生きていかなければならないと思う次第であります。  ほかの詳細につきましては,各委員会で質問をさしていただきます。終わります。ありがとうございました。 ○議長(柳坪進君) 次に,32番鶴見和夫君。           〔32番鶴見和夫君登壇〕(拍手) ◆32番(鶴見和夫君) 私は,当面する市の諸問題について公明党を代表して一般質問さしていただきます。市長初め理事者に明快なる答弁を求めるものであります。  先月の現代美術館開館式典での市長インタビュー発言について,市長さんは「絵のわかる連中は黙ってますわ」と言われました。私もあの発言を聞き,本当に絵がわかるのかと自身に問いかけてみますと,さっぱりわからない。わからない以上,あえて質問をせざるを得ません。  今回の市長発言は,文化の薫り高い現代絵画をレベルの低いものにしてしまいました。105万市民を代表する市長は,1日24時間,どこにいても市長であることに変わりはありません。金太郎あめのようにどこを切っても市長でなくてはならないと思います。昔のことわざにも,「災いは口より出て身を破る幸いは心より出て身を飾る」とあります。立ち話のインタビューとはいえ,1度口から出た以上,その発言は責任を持っていただきたいと思います。市長としての発言の重みをどう考えておられるのか,お伺いをしたいと思います。  市民の税金をどう有効に活弔するか,現代美術館の今回の問題も大切な血税をむだに使ってはいないかという点であり,絵のわかるとか,わからないという問題ではないと思われます。それを,絵のわからないものとすりかえる根底には一体何があるか,お答え願いたいと思います。  連中という言葉を国語辞典で児ますと,仲間とみなされる人々のほかに,とんでもない連中,とんでもないやつらだという解釈があり,一般的には後の方をよく人は使います。専門家が見たら,そう思わぬとは一体だれを指すのでしょうか。公立の美術館ではどこでも問題があるとは,どこの美術館を指すのでしょう。公に値段を発表することがなぜ誤解を生むのか。情報公開制度を導入している広島市としてどう考えておられるのか。それでは,隠しておけば誤解を生じないと思い込んでおられるのか,答弁を求めたいと思います。  あなたは,恐らく深く考えずに思いついた言葉を口にしたと思われます。しかし,その根底には,市民の血税の行使について,常に大金を出して購入していることにより,感覚が麻痺をしているのではないでしょうか。  さらに,先般の本会議の冒頭での市長発言によりますと,改善すべき点は改善し,適切な事務執行を図るよう当局に指示をしておるとのことでありました。市長さんは,現代美術館には余り問題はないという判断に立っての発言のように受けとめられますが,認識が甘いのではないでしょうか。再度お答え願いたいと思います。  次に,国際交流について,気にかかる諸問題をお伺いしたいと思います。  中国の天安門で発生しました流血事件を見て,心を痛めない市民はないと思います。新聞やテレビで報道された今回の民主化要求に対する学生や市民に銃を向けることは異常であり,許されることではありません。広島市としても重慶市と姉妹都市縁組みを結び,せっかく友好裏に着々と成果を上げてきた交流がどうなるのか心配であります。  そこで,中国情勢が長期化する可能性もあり,本年度両市の交流について交流協定項目がどうなるのか,現状を教えていただき,当局としてはどう判断を下すべきなのか,お伺いをしたいと思います。  また,8月6日に行われます第2回世界連帯都市市長会議における中国の賛同都市は7都市と多いわけでありますが,各都市市長の参加は厳しいのではないでしょうか。現時点での中国情勢をお知らせください。  次に,5番目の姉妹都市縁組みについて,先日のマスコミ報道によりますと,モントリオールが有力とありました。今までのホノルル,ボルゴグラード,ハノーバー・重慶4都市との縁組みの基本的考え方と今回の縁組みに対する取り組みについての考え方,さらに,今後の見通しについてお伺いをいたします。  アジア競技大会を平成6年に迎える広島市としては,大会を成功裏に終えるため,開催までの期間はアジアに目を向けることが肝要かと思われます。アジアの人たちとどれだけ交流を深めることができるか,成功のポイントの一つと思われます。  そこで,世界連帯都市市長会議の状況を調べてみますと,第1回,第2回を通して参加都市が伸びており,喜ばしい限りであります。しかし,半面,アジア諸国に目を向けますと,アジア競技大会参加予定国38カ国に対して,第1回の呼びかけが20カ国,第2回呼びかけが21カ国と,約17カ国に呼びかけをしておりません。何か理由があればお聞かせをください。  また,アジア諸国の人々と連帯を深める意味で,アジア平和サミットもしくはアジア経済サミット等開催する考えはないのですか。市長の見解を求めるものであります。  63年の広島在住留学生の状況を見ますと,アジア諸国より13カ国,290名が広島の各大学にて学んでおります。また,世界40カ国,350名が学んでおり,留学生が安心して生活し,交流する場として,留学生会館の設立を強く訴えるものであります。  特に,平成6年には,西部丘陵都市に広島市立大学の開校目標もあり,当然その中には留学生受け入れの枠もあるはずであります。留学生会館は,既に来年2月には名古屋市に完成予定であり,神戸市,横浜市等で進んでおります。京都市では,留学生の家賃を半額にするセンターを平成2年に完成させる予定であります。広島市としても前向きに検討していただきたいと思います。当局の判断を求めるものであります。  消費税の問題についてお伺いをいたします。  消費税が導入されましてはや2カ月間過ぎました。私も,その間,市民の方方より消費税に対する苦情をたくさん聞いております。我が党が消費税問題のアンケート調査をしたところ,各市ともに共通しておりますが,消費税の不満度は,消費者で平均95%,事業者で平均85%となっております。市民の切実な声は年金だけが頼りの年寄りをいじめないでほしい,1円玉を見るたびに悲しくなる,便乗値上げを疑って買い物とは世知辛い世の中になったものですねとか,納める税が本当に国に入るのでしょうか,お客様に言いにくくて消費税がいただけないのです等々これらの声は一般的な市民の声であります。  そこで,市の物価ダイヤルに入った導入後2カ月間の受付相談件数と処理状況をお知らせください。また,物価対策の立場から,問題点として考えられる点を挙げていただきたいと思います。  次に,先般,マスコミにも報道されましたことしの修学旅行に消費税がかかるかどうかで業界が混乱という記事であります。  消費税の優遇措置にあります昨年12月29日までに結ばれた請負契約には消費税がかからないという条文をどう解釈するかで費用が違ってくるからであります。この解釈の仕方が現場で十分に浸透しないうちに修学旅行シーズンを迎えたため,4月に出発しました修学旅行では混乱を起こしたかと思われます。広島市内の小・中・高校の状況を報告していただきたいと思います。  5月の1日付にて,修学旅行に対する国税庁より新たな課税対象外の措置が図られたようでありますが,その内容を報告してください。  弱い立場に立つ人々への配慮としての一時金についてお伺いをいたします。  老齢福祉年金や原爆諸手当受給者等に対する臨時福祉給付金について支給状況を報告していただき,あわせて65歳以上の寝たきり老人に対する介護一時金の支給状況もお願いをいたします。  なお,受給者の多くの方は,消費税がもし来年度以降も続くのなら,これら一時金も永続性のあるものにしてもらいたいとの要望があることを申し上げておきます。  公共料金に消費税を転嫁した問題についても,多くの市民は怒っております。なぜ,広島市のみが完全転嫁なのかと。  そこで,市長さん,3月の予算委員会等でもお答えになったように,消費税で見直す点があれば政令指定市長会等を通して国に進言すると言われました。現在,どう考え,行動をなされようとしておりますか,心境をお聞かせください。  次に,市制100周年記念の最大イベント海と島の博覧会・ひろしま開会まであと2週間後に迫りました。長い間,協会の職員や市当局の御苦労に感謝する次第であります。無事故で大成功裏に終わりますよう協力をしてまいりたいと思います。  成功させるための第1は,何といいましても入場者数の問題であり,次に,内容の充実であります。ことしに入っての地方博は,新聞等によりますと,どこも盛会裏で入場予定者数を大幅に上回っております。  そこで,海と島の博覧会の入場前売り券は,広島市のメーン会場で1月31日までの第1期分は目標に対してどのような状況か報告してください。また,第2期分の売り上げ状況もあわせてお知らせください。  次に,広島市民の盛り上がりとして,各区の売り上げ状況について区別の目標に対して何%ぐらいなのか,お知らせください。  ある区では,数日前に町内会を通して販売促進をしているところもあるし,また別の区では,もうお願いするところはない,全部頼んでいるのでこれ以上は無理ではないかと困惑をしている区もあります。広島市民の盛り上がりもいま一歩というところであります。300万人の入場目標は,県外から少なくとも100万人近くの人に来ていただく必要があります。県外への販売状況はどのようになっているのか。特に,四国方面,岡山,山口,鳥取,島根各県の状況はどうか,わかれば報告をしていただきたいと思います。  原爆手帳保持者,身障者,70歳以上の方々を対象にした特別割引入場券について,第1期分の前売り券には売り出しをしてなかったものが,なぜ第2期前売りに売り出されたのか,その理由を教えていただきたいと思います。  この1,300円の特別割引入場券の対象者の方で,既に第1期前売りで2,000円の券を購入した場合,その差額700円を請求されたときはどうされますか,お答えをいただきたいと思います。  ここまで来た以上,大口需要者に的を絞るしかないと思われます。そこで,市内小・中・高校の校外学習の場として,博覧会を遠足等のかわりに活用してはどうでしょうか。他都市の状況を見ますと,横浜市においては,横浜博覧会に市教委が小・中学生の入場料を全額負担し,参加さしております。福岡市で行われているアジア太平洋博,奈良市のなら・シルクロード博も同じく市教委で全額入場料を負担しております。市制100周年という佳節でもあり,広島市の21世紀を担う子供たちに夢を与えるよう,市教委の英断を望むものでありますが,お答え願いたいと思います。  また,1度入場した人を再度来てもらうためには,メーンスタジオのビッグイベントしかないと思われます。特に,若い人たちを引きつけるタレントを多数呼ぶ方法であります。現在ではだれに交渉をしているのか。  さらに,内容の問題として,先日会場を見学さしていただき,気にかかる点は,市町村デーの舞台であります。会場全体が非常に狭く,舞台も10数名ぐらいのスペースであり,あそこで果たしてうまく演出効果を上げることができるのか。わざわざ遠くの市町村から来た人々を満足させることができるのか心配であります。  それと,市内各区に対する予算として,協会より10万円,市より30万円,計40万円の予算で1日の行事を盛り上げることは大変と思われます。演目内容のバランスをチェックする機関はどのようになっているのか。メーンの広島市として他の市町村に負けない内容になっているのかどうか,お伺いをいたします。  また,建造物の博覧会終了後の活用方法について,1億2,000万円余で建造しました遣唐使船をどう活用するのか。比治山の博物館に設置するようでありますが,博物館は早くても六,七年後と聞いており,その間の維持管理はどう考えているのか。パビリオン等の施設についても,特に利用可能なものはあるのか,あわせてお答え願いたいと思います。  次に,高度先進医療の問題について,お尋ねをしたいと思います。  私は,先日,支持者の方より苦情を受けました。62年にその方の娘さんが両腎臓結石にかかりました。医者より手術をした方がよいとの話があり,本人も親も大変驚きました。いまだ結婚前の20歳の娘です。手術の傷跡を残しては嫁に行かすことができないと,医者に手術をしなくて治す方法はないかと尋ねました。  そしたら,体外衝撃波で石を破砕する方法がある。しかし,広島県内には残念だがないとの返事でありました。他県にはあると,大阪市立病院を紹介してもらいましたが,入院予約は1年先とのことです。慌てて神奈川県の病院を紹介してもらい,やっと入院しましたが,その間の費用に約420万円かかったそうであります。大都市である広島市になぜその破砕装置がないのかとおしかりをいただきました。  そこで,私はこの問題を早速調べてみました。日本人の25人に1人は,一生のうちで1度は胆のう,腎臓や尿管に結石ができると言われています。日本の中でも,特に瀬戸内海地方は多く発生し,世界でも地中海沿岸が多発しているようであります。原因は,石灰地帯も起因すると言われています。この会場にお集まりの皆さんの中でも,4人ぐらいは将来結石患者が出るものと思われますので,覚悟をしておいていただきたいと思います。  体外衝撃波結石破砕治療法とは,体外から衝撃波を当て,結石をみじんに砕き,自然に排出させる方法です。ゆえに,体に全く傷がつかず,治療できるわけであります。政令市で導入されていないのは広島市のみであり,広島県全体としても高度先進医療の谷間であります。病人側の利点としては,経費が安い,痛くない,入院が長くかからない,体にケロイド状の傷がつかない,医師サイドとしては,危険が伴わない手術をしなくて済み,入院もさることながら外来でも措置ができ,しかも安全でありと,双方ともによいわけであります。  費用についても,昭和63年4月,厚生省が健康保険適用医療として認可しました。しかし,基準看護実施病院であって,さらに必要診療施設を配備した病院というただし書きがついているため,市民病院等の大きな病院でないと保険が適用されないのであります。  既に他県,他都市では,この体外衝撃波結石破砕装置はもとより,最新の医療機器を適宜導入し,地域住民の福祉増進に寄与しております。隣の岡山県では五つの病院で,山口県では六つの病院において地域医療の担い手として機能しております。  市長さん,あなたがもし腎臓結石にかかった場合,他県の病院に頼みに行かれますか。広島市の市長さんがなぜ我が病院までと笑われないでしょうか。医療技術は年々急速に進歩しており,体外衝撃波結石破砕装置そのものも格段の進歩を遂げております。日本で現在導入している病院は,1年間で100病院を超え,既に70から80の病院が検討しているそうであります。  現在,広島市民病院には,年間結石患者が延べ約200名いると聞いております。患者の要望で他県に紹介をする医者もかわいそうではありませんか。よい医療器具があれば病院の評判もよくなり,患者もふえ,経営も安定します。他人事ではないのです。いつ皆さん自身に,そして家族に現実問題としてふりかかってくるかもわかりません。  私は,2年前に既に市民病院で胆のう手術をし,腹に手術の跡があります。体験者の一人として,ぜひ市民病院に導入するよう要望し,当局の前向きな回答をお願いするものであります。  最後に,消防ヘリポート基地建設についてお伺いをいたします。  本年度予算にヘリコプター等整備として8億7,000万円の予算が計上されました。ヘリポート基地建設については,建設予定地の隣接の高校より騒音等の問題で教育施設の近くに騒音を出す施設を持ってくることは配慮に欠けると反対されていましたが,最終的な結論を当局は出されたようでありますが,お知らせください。
     事前にこれらの問題点は想定されたと思いますが,なぜわからなかったのか。県有地でもあり,甘く考えていたのではないでしょうか。経過報告を踏まえてお答えください。  また,代替地については,どのように考えているのか。その交渉経過と場所を報告してください。  国の補助絡みもあり,最終的結論を何月ごろまでに考えているのか,当局の見解をお聞きしたいと思います。  以上で一般質問を終わらしていただきます。御清聴まことにありがとうございました。(拍手)  ─────────────────────────────────            休   憩   宣   告  ───────────────────────────────── ○議長(柳坪進君) ただいまの鶴見議員の質問に対する答弁は午後に譲り,暫時休憩いたします。              午前11時35分休憩  〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜              午後1時10分開議              出席議員 47名              欠席議員 16名 ○副議長(竹永勇君) 出席議員47名であります。  ─────────────────────────────────            開   議   宣   告  ───────────────────────────────── ○副議長(竹永勇君) 休憩前に引き続き会議を開き,一般質問を行います。  午前中の鶴見議員の質問に対する答弁を求めます。はい,市長。           〔市長荒木 武君登壇〕 ◎市長(荒木武君) 鶴見議員の市長の政治姿勢について,市長としてテレビインタビューでの発言の重みをどう考えているのか,こういう趣旨の御質問だったと思います。  私は,市政運営を計画的かつ円滑に推進していくためには,市民の意思を代表する議員各位を初め各方面の方々の御意見に十分意を注ぎながら,行政を推進していくことが市長に課せられた責務であるとかねてから確信をいたしております。  こうした基本的な考え方の中で,先日の民放テレビ放送での発言は,市政運営の最高責任者である市長としてまことに遺憾に存じているところであり,このことを先般申し述べたところでございます。  現代美術館の作品収集の件については,昨年の6月市議会定例会の本会議から今日まで,議員各位の熱心な調査,審議により種々御指摘をいただいているところであり,私としてはこれらの御指摘について十分対処しなければならないと認識しております。御理解をお願いいたします。  次に,消費税の問題についてお答えいたします。  御案内のように消費税は本年4月1日から導入されたところでありますが,本市といたしましては,4月に入ってから物価ダイヤルや消費生活情報センターまた関係部局の窓口において,消費税についての市民等からの苦情,相談に応ずるとともに,消費者への説明会,業界からの事情聴取,消費者,事業者懇談会の実施などを通じて,消費税の円滑な導入の促進と消費税に対する市民の反応や意見の把握に努めてきたところでございます。  御承知のとおり,消費税法は税制の根木的改革の一環として成立し,施行されたものであり,本市では法の趣旨に従って,本年4月から公共施設の使用料等について原則として消費税相当分を上乗せして料金の改定を行ったところでございます。  一方,議員御指摘のように,私は2月定例会において使用料等の改定をお願いするに当たり,消費税を実施していく中で不都合な点が出てまいれば,政令市の市長の会合でも協議の上,必要に応じて国へ要請してまいりたいと申し上げました。消費税が導入され,3カ月が経過しようとしている今日,さまざまな問題点が指摘されているところでございますが,中でも制度上の大きな問題点として,中小事業者に対する納税義務の免除の制度,簡易課税の制度,限界控除の制度といった特別措置について,消費者が負担した消費税の一部が国庫に入らず,事業者の利益になることか生じることか指摘されております。  また,地方公共団体の行う各種の行政サービスについても,原則として消費税が課税されることになっておりますが,一般会計に係る業務として行う事業については,課税経済上等の理由から売り上げに係る消費税額と仕入れに係わる消費税額を同額とみなすことにより,納税額が生じないこととされております。  その結果として,一般会計における各種行政サービスの提供等に係る料金に消費税相当分を転嫁することについて市民等の理解が得にくいという実情がございます。このような制度上の問題点に対しては,税制改革法にもその見直しについて規定されており,また,政府においても税制調査会において消費税の制度見直しに向けての準備作業を進める検討会を設置する方針でございます。  本市としては,現在のところ消費税の制度上の問題として指摘されているもののうち,特に地方公共団体の行政サービスに対する課税関係について,消費税の見直しに当たっては,地方公共団体の一般会計に係る社会福祉,教育,文化,保健衛生等の各種行政サービスについては,原則として非課税とするよう要望して──要望していきたいと考えておりますか,このことは,地方公共団体全体にかかわる問題でありますので,政令市の会議等の場を通じて国に対し働きかけてまいりたい,このように考えております。  以上。 ○副議長(竹永勇君) 市長室長。 ◎市長室長(池田正彦君) 国際交流について御答弁申し上げます。  まず,中国の現在の国内情勢の中で,本市の友好都市である重慶市との今年度の交流はどうなるかというお尋ねでございます。  本年度の重慶市との交流計画の主なものとしては,まず,重慶市から広島市への派遣事業としまして,重慶市工業技術研究所長視察団の受け入れ,二つ目として姉妹友好都市ジュニアスポーツ交歓会の要請,三つ目としまして重慶市第三人民病院の医学研修の受け入れ,四つ目としまして第2回の世界平和連帯都市市長会議への出席,五つ目としてWORLD ECONO FAIR HIROSHIMAへの参加がございます。  また一方,本市から重慶市への派遣事業としましては,青少年指導者の海外派遣団の派遣,さらに重慶市命名800周年記念行事への出席,それから,既に終わったものとしまして,これ実施済みでございますが,水道事業視察団の派遣などがございます。  去る6月11日に,重慶市の外事弁公室の主任から連絡が入っておりますが,重慶市では一部の学生や工場労働者等によるデモ,ストライキが行われたが,大きい混乱はなかった,現在の情勢は落ちついたので冷静に対処してほしい,今回の事件が重慶市と広島市との友好関係に悪い影響を及ぼすとは思わない,今年度の両市の交流計画については,当初の計画どおり交流事業の実現に努力したいという連絡が入っております。  本年度の事業については,今後の中国国内及び重慶市の情勢を見きわめながら適切に対処する必要があると考えておりますが,重慶市の意向を尊重し,計画どおり交流事業を実施するよう努力をしてまいりたいというふうに考えております。  次に,この夏に開催をいたします第2回の世界平和連帯都市市長会議への中国からの参加状況はどうかというお尋ねでございます。  中国の都市については,友好都市提携を結んでいる重慶市を初め15の都市へ御案内を差し上げておりますが,現在までのところ福州市を初め10都市からは欠席の回答があり,重慶市を初め5都市については検討中及び未回答となっております。検討中及び未回答の都市については,再度出席要請を行っているところでございますが,お尋ねにもございましたさきの天安門広場での事件以降,各都市の出席はさらに厳しくなったものと受けとめております。  しかしながら,本市の友好都市である重慶市については,ぜひとも出席していただくよう強く要請を行っているところでございます。  次に,新たな姉妹都市提携の考え方と今後の取り組みということでございます。  本市は,現在四つの姉妹・友好都市を持ち,このいずれの都市とも幅広い交流を展開しているところでございます。これらの都市との姉妹・友好都市提携に当たっては,戦争による甚大な惨禍を原体験とする平和の推進,さらに交流実績,人口規模,地域的なバランス等を主要な提携の要件としております。  姉妹・友好都市との交流は,都市の国際化において大変重要な柱の一つでございまして,世界に開かれたヒロシマを目指す本市としましては,今後とも姉妹・友好都市の拡大により,世界的な都市のネットワークを構築し,ヒロシマの心の世界化を図るとともに,広範な交流事業を通じて本市の活性化を図る必要があるというふうに考えております。  今後は,さきに述べた要件のうち,平和の推進については,世界平和連帯都市推進計画への賛同による世界恒久平和実現への貢献,地理的なバランスについては.北米本土,アジア地域,オセアニア地域,ヨーロッパ地域等の都市を勘案することにしております。これに加えて,本市が目指すメッセ・コンベンションシティーづくり,さらにはウオーターフロント,都市美等都市づくりとの関連,あるいは民間交流への発展,経済・文化等幅広い分野での交流の可能性も勘案しながら,新たな姉妹都市の提携を検討していきたいというふうに考えております。  御質問の中にございましたカナダのモントリオール市は,これらの要件の大半を満たしてわりまして,姉妹都市の有力な候補の一つと考えております。  本年5月に本市の市議会議長並びに本市職員がモントリオール市の関係者と両市の今後の交流について協議をした結果,双方とも実行可能な交流から始めるということで合意に達しております。こうしたことから,本市からは今年10月にヒロシマ親善の翼によりまして市民150名がモントリオール市を訪問し,日本文化の紹介やホームステイ等によって両市市民の交流を深める予定でございます。また,モントリオール市からは,本年8月の第2回世界平和連帯都市市長会議へのモントリオール市の副市長の出席,さらには,来年の春に同市植物園関係者等の広島訪問などが予定をされております。今後とも同市とはこうした交流を積み重ね,交流の幅を広げて友好的な関係を確保してまいりたいというふうに考えております。  次に,世界平和連帯都市市長会議の関連で,アジア地域への呼びかけが少ないではないかという御質問でございます。  都市連帯推進計画への呼びかけにつきましては,これまで姉妹・友好都市,広島デー,長崎デー等を実施をしている都市,さらには核兵器の凍結等の宣言を行っている都市,姉妹都市縁組みについて何らかのお話があった都市,さらには原爆写真展の開催都市,そして市長表敬等々があって,このことが話題になった都市という都市を中心に行っております。  御指摘にございました14カ国1地域につきましては,こうした機会が得られず,これまで呼びかけを行っておりませんか,アジア競技大会開催を考えながら機会をとらえては今後呼びかけを行い,都市連帯の輪を広げてまいりたいというふうに考えております。  次に,アジアの平和サミットなどを開催をしてはどうかということでございます。  本市が提唱している都市連帯推進計画には,アジア地域からは中国を初めとして11カ国19都市が賛同をしております。また,4年前の1985年に開催いたしました第1回の世界平和連帯都市市長会議には,中国,ベトナム等6カ国12都市から御参加をいただいております。さらに,ことしの夏に行います第2回の世界平和連帯都市市長会議には,フィリピン,ベトナム,インド等から前回を上回る8カ国15都市が既に出席をするという回答を寄せております。  また,一昨年の10月には,インド独立40周年を記念して開催をされたアジア関係会議には,インド政府から広島市長が政府来賓として招請を受けまして,「ヒロシマの心を世界へ」と題して発言をしております。  さらに,平和文化センターと中国人民平和軍縮協会との間にも交流が開始をされ,同協会の招請を受けて,昨年の秋に広島市民平和友好訪中団を派遣をいたしております。このほか,アジアの芸術文化を知る集いやアジア諸都市との市民スポーツ交流等も実施をしているところでございます。  以上のように,本市とアジア諸国との人々あるいは諸都市との協力関係は深まりつつありまして,本市としては今後ともこの協力関係の強化に努めていく所存ではございますが,核兵器廃絶と世界恒久平和実現に向けての国際的な世諭形成が必要であるというふうに考えておりまして,現在進めている世界平和連帯都市計画の輪の拡大に努力をさらに重ねてまいりたいというふうに思っております。  最後に,留学生会館の設立を検討してはどうかということでございます。  留学生が増加し地域の国際化が急速に進展している現状においては,御指摘のとおり留学生が安心して生活ができ,交流する場としての留学生会館のような施設の整備は検討すべき一つの課題であるというふうに考えております。  以上です。 ○副議長(竹永勇君) はい,企画調整局長。 ◎企画調整局長(樋渡敬宇君) あと17日に迫りました海と島の博覧会の御質問についてお答えをします。  まず,前売り入場券の販売状況についての御質問でございますが,メーン会場と沿岸島嶼部会場を含む全体目標入場者数約──あっ,失礼しました。目標入場者数350万人に対しまして,昨年7月8日から今年1月31日までの第1期の入場券の前売り販売枚数は約156万枚となっております。また,2月からの第2期の前売りにつきましては,4月末現在で約19万枚となっておりまして,第1期,第2期を合わせた販売枚数の合計は,観客動員目標350万人のちょうど半分に当たる175万枚となっております。  議員の御質問は,メーン会場分はどうかということでございますが,これにつきましては,目標300万人に対しまして,前売り合計は161万枚の54%となっております。  次に,区別の販売状況についてでございますが,区においては,全体で28万枚を販売の目標にいたしまして,これまで社会福祉協議会や地域婦人団体連絡協議会,子ども会等の地域団体の御協力を得ながら販売活動を行ってまいりました。  ところが,既に販売されております175万枚のうち,約100万枚という数は広島市内分として推計されておりまして,企業や各種団体などさまざまな経路で市民に前売り券が入手されていると考えられます。そのため,区の販売実績は八つの合計目標で28万枚ということでありましたが,その37%に当たる約10万枚という実績になっております。  次に,前売り入場券の県外への販売状況についてでございますが,現在の販売枚数約175万枚のうち27%に当たる約48万枚が県外で販売されております。しかし,東京や大阪に本社を持つ旅行代理店に一括販売したものが36万枚以上もあるということもありまして,この内訳としての地域別の整理は現在できておりません。  前売り券の販売終了は6月末でございまして,残された期間は,あとわずか10日でございますけれども,観客動員目標350万人が達成できますよう,できるだけ前売り券を販売したいと考えておりまして,現在本市を初め県,商工会議所連合会,博覧会協会が一体となって販売促進に努めているところでございます。  次に,特別割引入場券を販売することになった経緯はどうか。また,既に前売り入場券を購入された方から差額を請求された場合の対応はどうするのかという御質問でございます。  特別割引入場券につきましては,70歳以上の老人,身体障害者,原爆被爆者,戦傷病者の方々などを対象に販売するものでございます。この特別割引入場券につきましては,当初,当日券として会場の入場券販売窓口だけで販売することとしておりましたが,昨年地域団体などから特別割引入場券の前売り販売を行ってはどうかとの要望があり,本市といたしましても,当日対象者の方方が混雑する販売窓口に並ばなくてもよいこと,地域を挙げた前売り券の販売活動に弾みがつくことなどから,これに積極的に対応することといたしまして,博覧会協会に対して特別割引入場券の前売り販売の実施を強く要望してきたところでございます。  博覧会協会におかれても,市からの要望を踏まえまして,これまで実施方法等について調整を重ねるとともに,入場券の印刷等の準備を行い,6月1日から特別割引入場券の前売り販売を行うこととなったものでございます。現在,関係団体や広報紙を通じてPRを行うとともに,各区役所や庁内の関係部局を中心に前売り販売を行っているところでございます。  既に,前売り入場券を購入されている方から差額を請求された場合の対応はどうするのかとの御質問でございますが,前売り入場券の販売を行います際に,これはまあ2,000円という一般の大人の前売りの金額をいただくわけですが,そういう際に,70歳以上の老人や被爆者などの方々には当日券であれば特別割引入場券ということで1,300円の制度があるよという旨の広報宣伝を十分に行いまして,販売の担当者にもそれを十分徹底してきたところでございます。現在,御質問のような趣旨の問い合わせが時々区などの窓口にあるようでございますが,そうした事情を御説明し,御理解をいただいているところでございます。  次に,メーンステージのビッグイベントに,特に若い人たちを引きつけるタレントを多数呼ぶことが必要と思うが,現在だれに交渉しているのかという御質問でございます。  博覧会を盛り上げ,成功させるためには,特色のある会場演出やパビリオンの出展はもちろん,御指摘のように多くの人々が楽しむことができるイベントを展開することにより,観客に何度も足を運んでもらえるような魅力のある博覧会にすることが重要でございます。  こうした考え方から,催事計画におきましては,少年隊を初め杉山清貴,オメガトライブなど,若い人たちに人気のあるタレントによるステージ,ジョルジュ・ムスタキ,マリーン,デニス・ブラウン,坂田 明など国内外の著名な音楽家によるコンサート,インドネシアやインドの古典音楽,古典舞踏などの国際的なイベント,その他国際こども音楽祭やミュージカル「ピーターパン」,演劇の「走れメロス」など,観客動員につながるような多彩な催しを開催することといたしております。  次に,市区町村デーのステージが狭いが,うまく演出できるのか,広島市の区のイベントは他の市町村に負けない内容となっているのか,また事業費が少ないのではないか,区のイベント内容のバランスをチェックする部署はどこかという御質問でございます。  市区町村デーにつきましては,各自治体の郷土芸能の発表あるいは物産展等を行い,県民,市民の博覧会への参加と自治体間の交流を促進するため実施するものでございまして,現在本市の8区を含め県内及び近県の126の市区町村が参加することとなっております。  この市区町村デーの舞台のステージが狭く十分な演出効果が上がらないのではとの御指摘でございますが,このステージにつきましては,そうした県民,市民同士の触れ合いに重点を置き,出演者と観客が一体となって楽しめるようにするため,ステージ及び観客席の規模はメーンステージとは若干小規模なものとなっておりまして,参加する市区町村においても,このステージの規模,配置等を十分考慮に入れた催しを企画していただいているところでございます。  したがいまして,7月9日から10月29日までの113日間日がわりでさまざまな催し物が繰り広げられ,盛り上がりが図れるものと考えております。  次に,広島市の区のイベントは他の市町村に負けない内容となっているのか,事業費が少ないのではないか,さらにチェックをする部署はどこかとの御指摘でございますが,区の催しにつきましては,各区の地域振興課が窓口となり,昨年から地域の各種団体やグループ等と協議を行い,催し物の企画,立案を行うとともに,参加者との調整を行ってきたところでございます。  この市区町村デーに対する市からの補助金につきましては,各区から出された企画をもとに,催事の展開に必要なステージの設営費,運営費という基礎的な経費について補助することとしたものでございまして,各区に対し,博覧会協会からは10万円,市からは30万円の補助を行うことといたしております。  現在,各区それぞれ催しの内容が固まってきたところでございまして,中区の江波太鼓,西区の天満火雷太鼓,安佐南区や安佐北区の神楽などの伝統芸能というもの,それから,若者たちのバンド演奏とか,子供たちの楽器演奏,さらにはジャズダンスなど,区内の公民館や学校などで活躍するグループの活動成果の発表,こういった地域の歴史や特性,人的資源を生かした市区町村デーの目的に沿った内容の催しになっているものと考えております。  なお,市区町村デー全体の調整は,博覧会協会の催事部で行っております。  遣唐使船は博覧会終了後どのように維持管理する予定か,他に利用可能なものはないのかという御質問でございます。  海と島の博覧会,ひろしまのメーン会場は,将来的には下水道処理施設の建設が予定されておりますことから,会場施設については,仮設で開催し,基本的には会期終了後に撤去することといたしております。しかし,御指摘のような自治体館で展示する遣唐使船あるいは高さ44メートルのパラダイスの塔,愛と平和のモニュメント等々,世界の著名な建築家やデザイナーによる各種のモニュメントなど,活用する価値のある展示物については,できるだけ有効活用を図っていきたいと考えております。  その具体的な方法については,市といたしましても早急に検討を進め,主催団体である県,商工会議所連合会などの関係者と今後協議をしてまいりたいと考えておりますので,御理解を賜りたいと思います。 ○副議長(竹永勇君) はい,民生局長。 ◎民生局長(堀部尚雄君) 臨時福祉特別給付金の受給者についてお答えをいたします。  これは,お話にございましたように,消費税の導入に伴いまして,老齢福祉年金,特別障害者手当,原爆被爆者の諸手当等の受給者の生活の安定と福祉の向上を図るため,臨時福祉給付金,これ1万円が,また低所得者の在宅の寝たきり老人でございますとか,痴呆性老人に対する在宅介護の支援に資するため,臨時介護福祉金,これが5万円でございますが,この5万円,それから──昭和63年度における国の臨時特例的措置としてこの1万円,5万円が支給されたということでございます。  それから,もう1点は,この今の1万円,5万円のうちの1万円の分でございますが,これが8万4,000人本市の場合は支給をいたしております。  それから,5万円の分でございますが,臨時介護福祉資金でございますが──福祉金でございますが,これが1,071人を支給をいたしております。  それから,臨時福祉給付金のこの支給に準ずる措置といたしまして,生活保護の被保護者に対しましても,これは1人当たり1万円を支給をいたしております。  それから,社会福祉施設等に入所をされておる方につきましても,これは1人当たり1万円を,これは施設に対して支給をいたしております。  で,これが生保と施設に対しまして合わせて1万278人の支給ということでございまして,トータルで9万5,349人に対しての支給ということになっております。  以上でございます。 ○副議長(竹永勇君) 経済局長。 ◎経済局長(和泉禎一君) 消費税に関しまして,物価ダイヤル等による相談件数とその対応状況についての御質問にお答え申し上げます。  本市における消費税導入後の消費税に関する相談につきましては,4月1日から消費流通課内に物価ダイヤルを新たに設置しますとともに,消費生活情報センターにおいても対応してまいりましたが,4月,5月の2カ月間で受け付けた相談件数とその対応状況でございます。  まず,相談件数でございますけども,消費税に関する相談件数は,4月が,292件,5月が22件の計314件となっております。その内訳でございますけども,バス・タクシー料金,郵便料金,外食,理美容,クリーニング等,価格等に関すること,これが141件でございます。それから,価格転嫁や表示の方法,課税・非課税の範囲,免税業者等消費税の仕組みに関することが117件,その他消費税に対する批判等国の施策に関することなどが56件でございました。  次に,この314件の対応状況でございますけども,説明により消費者の理解が得られたものが214件,事業者から事情聴取を行ったものが14件,国税局,県等の所管部局を紹介したものが30件,消費税のPR不足,準備不足等の消費税制度への批判に関するもので,国へ伝えたものが56件でございます。  なお,相談件数の多かったサービス業界につきましては,これは外食,理美容,クリーニングでございますけども,これにつきましては,消費者と事業者との相互理解を図るため,消費者と事業者との懇談会を4月末に開催したとこでございます。
     それから,消費税導入に伴い,物価対策の面からの問題はどうかという御質問でございますが,物価対策を推進していく観点から,消費税の導入に当たりましては,便乗値上げによる物価上昇に対しての懸念がありまして,そのため消費流通課内に物価ダイヤルを設置しまして,同時に物価調査・監視事業を充実して実施してきたとこでございます。この4月,5月の状況で申し上げますと,物価ダイヤルで相談を受けた中で便乗値上げの疑いのあったのが14件でございまして,これにつきましては,事業者から直接事情を聴取し,調査しました。  その調査の結果でございますけども,通常の値下げの時期と重なったもの,これが6件でございます。事業者の価格転嫁に誤りがあったので是正を求めたものが,これか2件,消費者の思い違いであったものが4件,消費者からの苦情により調査はしましたけども,事実関係のわからなかったものが2件ありました。また,本市及び消費者協会等が実施しております物価調査・監視等の結果からも,便乗値上げと思われるようなものは見当たらなかったとこでございます。  それから,消費者物価の面では,4月の消費者物価指数は,60年を100として広島市,これが103.3,全国103.7でありました。国においては,消費税の導入による影響を除けば,3月から4月にかけて消費者物価の動向は引き続き安定基調を保っているとしております。本市におきましても同様のことが言えるものと思われます。  以上のことから,本市においては,消費税導入に伴う便乗値上げによる物価の上昇は,現在のところないものと見ております。  以上でございます。 ○副議長(竹永勇君) はい,消防局長。 ◎消防局長(石田嘉堆君) 消防ヘリコプターの基地につきましては,現空港を利用するということで現空港内に用地を確保すべく努力いたしましたが,スペースがなく,現状では困難ということで,現空港東側に隣接します広島県の苗圃を提供いただこうということで要望いたして,承諾を得たところでございます。  この用地は,道路を隔てて東側に山陽高校があることは承知いたしておりまして,基地内での離着陸や飛行訓練はしないなど,できる限り御迷惑のかからない運航に配慮するということで御理解をいただけるものと考えておりました。  しかしながら,学校正面に基地を設けるということは,教育環境上好ましくないということで御了解を得ることができず,現在再度空港内はもとより空港隣接地を含めまして関係者にお願いをしておるところでございます。  このヘリコプター整備事業は,国及び県の補助を得まして行うものでございまして,事業スケジュールの関係からも,遅くとも7月初旬までには建設用地を確保し,着工をする必要がございます。  いずれにしましても,当初計画どおり平成2年4月から運用開始できるよう全力で取り組んでまいりたいと思っておりますので御理解,御協力のほどをお願い申し上げます。  以上でございます。 ○副議長(竹永勇君) はい,市民病院事務局長。 ◎広島市民病院事務局長(小笠原大昭君) 高度先進医療につきましてのお尋ねに御答弁申し上げます。  高度先進医療に必要な医療機器の整備に当たりましては,多額な財政投資と体制の整備を必要といたしますことから,基本的には関係医療機関による地域医療システムの確立を図りまして,その中で調整を行いながら整備を進めるべきであろうと考えておるところでございます。  お話にありましたとおり,腎臓結石や尿管結石の治療方法の一つといたしまして,体外衝撃波結石破砕装置による破砕術がございます。これは,体内の石の位置を確認いたしまして,体外から電極スパーク方式などにより衝撃波を発生させまして,この衝撃波によりまして石を砕いて体外へ排出するという治療方法でございます。この装置は,昭和62年ごろから急速に普及いたしましたものでございまして,装置の導入に当たりましては,保険診療の適用を受けることが前提でございます。そのためには,厚生省令に定めます施設基準を満たす必要があるわけでございます。  広島市民病院への導入につきましては,従来から検討をいたしてきたところでございますが,担当医師の24時間体制の確立など人員体制の確保,専用病室の確保並びに設置するスペースの確保等,現状では施設基準の充足が困難な状況にございます。  お話にありましたとおり,近年の医学は日進月歩でございまして,専門機関におきましても,より効果的な治療法の開発も進められております。また一方では,高性能な医療機器の開発,改良も目覚ましいものがございます。  したがいまして,今後これらの医療動向を十分見きわめながら,御要望の機器の導入につきましては,現在建設中の新中央棟における医療機器整備計画の中で検討をいたしてまいりたいと,このように考えておるところでございます。  以上でございます。 ○副議長(竹永勇君) はい,教育長。 ◎教育長(鍋岡聖剛君) 2点の御質問について御答弁申し上げます。  まず,修学旅行の費用に消費税かどうなってるかということでございまして,御指摘のように消費税法の附則第3条の規定の解釈が不徹底なまま修学旅行シーズンを迎えましたため,小学校で1人平均348円,それから,中学校で平均862円の消費税込みの費用で修学旅行が実施されたところでございます。  その後,御指摘のように,国税庁から修学旅行の費用については,小・中学校は平成3年3月31日まで,高等学校は平成2年3月31日までに実施するものについては,消費税は課さないという経過措置の適用について解釈が──見解が示されたところでございます。これによりまして,既に実施済みの修学旅行につきましては,消費税分を払い戻されることになりまして,現在それぞれの旅行社から学校の方へ返金されているところでございます。  次に,海島博の関係でございまして,小・中学生の校外学習の場として活用し,さらに,費用について公費負担とすることができないかという御質問でございますが,海島博を小・中学生の校外学習の場として活用することにつきましては,教育委員会といたしましても,小・中学校の校長会等を通じまして校外学習の場として活用を働きかけているところでございます。  現在のところ,実施予定を含めまして約40校が検討中という段階でございますけども,その他の学校につきましては,今後開かれます内覧会などを通しまして,その展示内容等を実際に見た上で,交通手段の問題も含め,校外学習の場としての活用を検討することといたしております。  また,費用の公費負担について教育委員会の英断をということでございましたが,現時点では非常に困難でございます。  しかしながら,校外学習として実施する場合は,各学校へ措置いたしております遠足の交通費を海島博の会場までの交通費に利用することができるような対応を講じているところでございまして,御理解を賜りたいと思います。  いずれにいたしましても,できるだけ多くの学校が海島博を校外学習の場として活用するよう今後とも教育委員会として働きかけてまいりたいと,このように考えております。 ○副議長(竹永勇君) はい,32番。 ◆32番(鶴見和夫君) いろいろ御答弁をたくさんいただいたわけでございますけど,その中でちょっと一,二点もう一度はっきりちょっとしときたい問題ですね,お伺いしたいと思います。  消費税の問題で,市長さんが制度の見直し等の中で福祉,教育ですね──等の問題で消費税なじまないというようなことから,市長会等を通してですね,国の方へ話をしたいというようなことを答弁されたわけだと思うんですけど,それは一歩踏み込んで御答弁いただいたと思うんですけど,公共料金のですね,いわゆる消費税の上乗せですね,これについてはいわゆるそういう話の中へですね,盛り込んでいくもんかどうかですね,その問題についてですね,市長さんにお願いしたいんと,それから,特別割引入場券の問題についてですね,私は,700円ですね,差額の2,000円と1,300円の700円の差ですね,既にその対象者の方でもう購入した方はね,いわゆる700円を請求した場合ね,いわゆる実際返してもらえるもんかどうかね,その点がちょっと不明確だったもんですから,その点について再度答弁をお願いしたいと思います。  それから,市民病院の関係のですね,これは要望といいますかね,一応3年,大体中央病棟ができるのは3年後なんですよね。そうすると,3年間ですね,こういう問題についてですね,いわゆる患者さんはですね,そのままいわゆる待たされるのかと,ほかにもっと病院が入れてくれるような病院が出ればいいんですけどね,今,全くないという状況ですからね,この広島県には。そういう中で1年間に約200名も結石患者が出てるわけですからね,だからそうすると3年間もっつうたら延べ600人ぐらいの人がですね,結局恩恵を浴さないということになるわけですね。病気ってのは,きょう,あすでも起こるからわからぬ問題でございますんでね,そのあたりをよく考えていただいてですね,ひとつできるだけ早くね,何とかできるようにですね,ぜひ検討をね,お願いしたいと思います。これは要望でございます。  ほいじゃ,お願いします。 ○副議長(竹永勇君) 財政局長。 ◎財政局長(石橋正行君) ただいま消費税の見直しについての国の要望内容についての再質問がございましたけども,今,我々が考えておりますのは,公共料金のうち水道料とか特別会計等に係るものではなぐて,いわゆる一般会計に係る社会福祉,教育,文化,保健衛生等の各種行政サービスについてですね,今後非課税とされるよう見直しをお願いしてまいりたいと,こういう趣旨でございますので,御理解をいただきたいと思います。 ○副議長(竹永勇君) はい,企画調整局長。 ◎企画調整局長(樋渡敬宇君) 特別割引入場券の制度ができたのに──前売りができたのに伴って,700円は返せるのかどうかということですが,先ほど御説明申し上げましたように,そうした事情を御説明申し上げた上でお買いになられたということを御説明して,窓口では御理解をいただいておる,現実には返せということにはなっていないというのがあるわけでございますが,この700円については,今後ともお戻しするということは協会としてはできないということになっております。 ○副議長(竹永勇君) 次は,26番下向井 敏君。           〔26番下向井 敏君登壇〕(拍手) ◆26番(下向井敏君) 私は,自民クラブを代表して一般質問をいたしますので,明快な御答弁をお願いいたします。  先般,21世紀に向けた広島市の都市づくりの基本的な方向を定めた第3次基本計画が取りまとめられました。その中で,国際化,情報化,高齢化など,新しい時代の潮流への対応,広域経済圏や広域都市圏の形成,地方中枢都市としてのまちづくり,新しい土地づくりや多心型都市構造への転換,高齢化などに対応した市民の福祉の充実や健康づくり,市民の快適な生活環境の整備等々,多くの課題が挙げられております。  いずれも,この基本計画の目標年次である西暦2000年に向け積極的に対応すべき重要な課題でありますが,私は,この新しい基本計画を踏まえ,幾つかの観点から質問をしたいと思います。  まず,市街地の整備についてであります。  新しい基本計画においても,都心部やその周辺部における土地の高度利用や市街地の整備の必要性が強調されております。現在,広島の表玄関である広島駅周辺地区や金座街地区,西部商業街区,段原地区など,整備が進められております。ここでは,広島駅周辺地区の再整備についてお伺いいたしたいと思います。  まず,広島駅表口周辺整備についてでありますが,昨年11月には広島駅前に建設される再開発ビルの管理運営等を行う第三セクター,広島駅南口開発株式会社が設立され,事業の具体化に向けて1歩を踏み出しました。平成6年に開催されるアジア競技大会までには,国際平和文化都市ひろしまの表玄関にふさわしい地区にする必要があります。  しかし,現在,Aブロックにおいては,再開発が具体的に動くことになりましたが,核テナント選考の問題から計画の一部縮小が避けられない状況であるとも聞いております。  また,Bブロックにおいても,核テナントは決まっておりますが,ホテルの進出については,関係の業界から反対の動きがあるとも聞いております。  こうした状況のもとで,広島駅表口周辺地区の整備についてどのように取り組んでいかれるのか,今後のスケジュール等を含めてお聞かせいただきたいと思います。  次に,広島駅表口の整備に加えて,新幹線口などの広島駅周辺整備についてお伺いいたします。  広島駅周辺地区は,基木計画においても,広域拠点として位置づけられ,今後は都心を補完する地域として,駐車場の整備などターミナル機能の整備はもとより,周辺にある市営住宅用地,JR用地,その他国有地など,低・未利用地の高度利用を図り,商業・業務機能の導入を進めるなど,広島の陸の玄関にふさわしい都市機能や都市空間の整備を図ることが必要であります。  昨年度から,国やJRなどと広島駅周辺地区の整備について協議を始められたと聞いておりますが,今後どのように取り組んで行かれるのか,お伺いいたしたいと思います。  また,東広島駅貨物ヤード跡地,約11ヘクタールの有効利用も,今後の大きな課題であります。実際に跡地が処分されるにはまだ少し時間がかかるようでありますが,市街地にまとまった土地が少ない広島市であるだけに,今後の都市発展につながるよう有効に活用していく必要があると考えます。  跡地の土地利用のあり方については,現在,国鉄清算事業団と共同で検討されていると聞いておりますが,一方,道路等の都市基盤施設の整備に当たっての事業団の協力の確保や周辺地価の高騰を招かない土地処分の方法等について配慮し,本当に広島市の都市機能の充実に寄与する活用方法について十分協議し,じっくりと検討されるよう要望しておきます。  次に,NTT基町ビル再開発計画について,昨年12月,中国・四国の中枢都市広島市の新しい顔ということで,NTT基町ビルの再開発ビルが公表されました。  約2ヘクタールの敷地を再開発し,ホテルやショッピング施設を中心にして,メッセ・コンベンション機能を持つ会議場や多目的ホールなどを整備するという計画のようでございますが,既存の商店街との調整など,まだ課題は多く残されているようでございますが,広島が将来発展していくための都心の魅力づくりや都市機能の向上という観点から大きな期待がかけられております。  しかし,この地区は,1団地の官公庁施設の中にあり,容積率の規制が厳しくなっております。そのため,1団地の官公庁施設からの区域除外や都市計画法に基づく特定街区の指定などが課題であると言われておりますが,平成6年に開催されるアジア競技大会までに完成させようということになると,残された時間はそれほどありません。  つきましては,広島市の都心機能の充実に欠かせないと思われるこの再開発計画が円滑に進むよう,都市計画法等行政上の課題について積極的に対応されるよう強く希望しておきます。  次に,宇品地区の再整備についてお伺いいたします。  宇品地区については,ポートルネッサンス21の計画があり,また,昭和63年度には,広島南道路,鷹野橋宇品線の都市計画決定がなされたことから,今後は21世紀に向けて市街地整備の進展が大いに期待されているところでございます。  つきましては,昭和61年度に策定された宇品地区の再整備構想の具体化に向けて取り組んでいく必要があると思われますが,現在どのような状況にあるのかお聞きしたいと思います。  次に,地価対策についてお伺いいたします。  東京から始まった地価高騰の波は,全国の主要な都市にも波及してきました。広島市の場合も,昭和61年ごろから市街地を中心に地価の上昇が始まっております。平地が狭く,現在でも他の都市より割高の感じがある広島市にとって,今後急激に上昇することはないものの,地価の上昇を放置することは,都市の発展にストップをかけるということにもなりかねません。  地方都市の魅力は,東京など大都市にないゆとりある生活環境と言えます。 そうした生活環境を引き続き確保していくためにも,また,おくれている都市基盤整備を着実に進めていくためにも,全市的に適切な地価対策を講じる必要があると考えますが,いかがでしょうか。  次に,地域経済の活性化についてであります。  広島市では,住工混在による制約,工場用地の不足,地価の高騰などにより,工場が市域外へ分散立地する傾向が続いており,この10数年で200件近い工場が市域外へ移転しております。  このような工場等の分散,立地は,一面では広島市を中心とする経済圏域が拡大したという見方もありますが,市民にとっては雇用の場の減少など,都市の活力を維持していく上で大きな問題となる可能性もあります。  特に,最近山陽自動車道などの沿線への工場の立地が盛んになっております。今後,さらに高速交通網の整備,情報ネットワークの整備が進むにつれて,工場立地は内陸志向に変化してくるものと予想されております。  都市の発展を考えていく上でも,物をつくる産業,つまり製造業の確保は非常に重要であると考えますが,こうした市域外への工場立地についてどう考えておられるのか,また,どう対応しようと考えておられるのかお伺いいたします。また,そうした工場立地の受け皿の確保などの観点から,西部丘陵都市における産業政策についてお伺いしたいと思います。  住み,働き,学び,憩うという複合的な機能を持った都市をつくるということでありますが,この中で最も難しく知恵を出さなければならないのは,働きという機能をいかに整備していくかということではないかと考えております。非常に都心に近く,まとまった土地が確保できるという利点がある半面,地価が高いという不利な面もあります。こうした中で,次の時代を支え,本当の意味での総合自立都市を建設していくためには,西部丘陵都市における産業政策の確立が必要であると考えますが,いかがでしょうか。  最近,各都市が力を入れているソフト団地の整備についても,札幌市が札幌テクノパークの整備を終え,福岡市もソフトリサーチパークの建設を計画中であります。広島市でも,例えば西部丘陵都市で構想してはいかかでしょうか。  次に,新しいサービス業など第3次産業の振興についてお伺いいたしたいと思います。  近年における消費者ニーズの高度化,多角化,個性化等を背景としたサービス経済化の進展の中で,全国的に都市を中心に発展を続けております。2000年には,第3次産業の従事者は77.3%になると予測されております。  こうした就業構造の変化の受け皿として,サービス産業の振興が必要だと考えます。サービス業は,大きく対個人産業,対事業所サービスに分類されるわけでありますが,健康,スポーツなど市民の快適で豊かな生活を支援するためのサービス業,あるいは設計やデザインなど,工業の高度化,知識集約化を支援するサービス業,中国・四国の中枢都市としての高次都市機能の強化のためのサービス業,国際化,情報化に対応したサービス業など広範なものがあります。  いずれも,今後戦略的に育成していくことが必要なサービス業であると考えておりますが,今後どのような対策を考えておられるのかお伺いしたいと思います。  また,昨年4月に瀬戸大橋が開通して,物流の面で大きな変化が起ころうとしております。岡山市に物流拠点を移す,あるいは新設する動きも起きております。広島経済の中枢性,拠点性に陰りが見られるという指摘もあります。  今後,さらに情報化が進み,大阪や福岡の経済圏が拡大する中で,中国・四国の拠点都市として,支店経済都市として,広島は今後どのように拠点性の強化を図っていくのか,圏城の経済をどう再構築するのか大きな課題であります。これについて,今後の対策をお願いいたします。  次に,道路交通網の整備についてでございます。  道路交通網は,市民生活や経済活動を支える重要な基盤であり,市政の最重要課題の一つであります。  また,道路交通網の整備は,都市の盛衰を左右すると言っても過言ではありません。道路交通網の整備状況で商圏や企業の進出など経済が大きく変化するからであります。  そうしたことから,現在広島都市圏の総合的な交通対策について検討するため,中国地建や県・市が共同で総合交通体系調査が行われておると聞いております。  昭和63年度に現況分析を行い,今年度は総合都市交通計画の策定を行うということを聞いておりますが,これまでの実態調査では,今後の道路交通網の整備の方向についてどのような結果が出ているのかお伺いいたしたいと思います。  また,現在多数の路線が事業化されておりますが,将来の道路交通網の整備について,基本的においては,環状型の道路網の整備ということが言われております。具体的には,広島南道路,草津沼田道路,高陽沼田線,高陽府中線,府中仁保道路を結んだ道路網の整備を言われるのだろうと思いますが,このうち現在まだ事業化されていない東部の高陽府中線,府中仁保道路の整備の見通しについてお伺いいたしたいど思います。  また,広島南道路については,海田大橋が建設中であり,昨年11月には海田─宇品間の8.6キロメートルについて都市計画決定が行われました。都市活動のあらゆる面において波及効果の大きい道路であるだけに,できるだけ早く開通するよう,他都市で行われているように道路公社を設置して取り組むなど,積極的な対応が必要であります。  今後,どのように取り組まれるのかお聞かせいただきたいと思います。  次に,広島港整備の問題についてお伺いいたします。  今年は,市制100年・築城400年に加えて,広島港築港100年ということで'89海と島の博覧会・ひろしまを初め多くのイベントが計画されております。多くの来広者があるものと考えられます。  しかし,その玄関口である広島港の県営桟橋の状況はどうでしょうか。広島駅や広島空港が十分とは言えないにしても,あの程度の整備をされているのに比べれば,非常に貧弱なことに驚く人も多いと思います。  宇品・出島沖地区については,広島ポートルネッサンス21という夢のある構想が具体化されようとしております。しかし,将来的にどんないいものができようとも,現状を見た場合,広島の海の玄関口として非常にお粗末と言わざるを得ません。県とも協議しながら,一日も早く広島港の県営桟橋や事務所の改修をすべきだと思いますが,今後どのような対応をされるのかお聞きしたいと思います。  次に,観光対策についてお伺いいたします。  最近,広島ではホテルの建設が続いております。この7月には,広島一の高層ビル,三井ガーデンホテルがオープンする予定でありますし,今後,広島駅前の藤田観光ホテル,NTT基町再開発のロイヤルホテル,西部鉄道グループが建設するリゾートホテルなどが計画されております。  こうしたことから,観光対策の課題の一つであった宿泊施設については年々充実してくると思いますが,観光客の増加のためには,広島の特性を生かした観光資源の開発が今後の大きな課題であります。  川の街広島の観光の目玉の一つということで官民が取り組んできた観光遊覧船が,いよいよ'89海と島の博覧会・ひろしまの開催に合わせて7月8日から運航を開始することになりました。市民文化創造センターを起点に平和公園を見ながら本川を北上,北大橋付近でUターンして戻る全長8キロメートル,所要時間は1時間の予定となっております。観光資源の少ない広島市にとって新しい観光の目玉になるものと大きな期待があるわけであります。  しかし,観光遊覧船に人を集めるためには,川の水辺の演出,例えば親水護岸の整備や川から見た景観づくりなどが今後重要になってくるものと考えておりますが,今後どのように取り糾まれるのかお伺いいたしたいと思います。  次に,観光ライトアップについてお伺いいたします。  今年度から市内のライトアップ事業が本格化するわけであります。美しい夜景をつくることは,都市の魅力を演出し,快適な都市をつくるため,これから取り組んでいかなければならない課題であります。これからどのような年次計画を持っておられるのかお伺いいたしたいと思います。  また,観光バスの駐車場対策も大きな問題でございます。5月,6月,10月,11月の修学旅行シーズンには,広島駅表口,新幹線口の駅前広場は全くパンク状態になっております。JR広島駅周辺を含め,都心部における抜本的な観光バスの駐車場対策を考えていく必要があると思いますが,どのようなお考えでしょうか,お伺いいたします。  次に,帰国子女対策についてお伺いいたします。  経済の国際化の進展により,現在マツダを初め相当数の広島の企業が現地生産を行っております。これに伴い,海外で生活する児童生徒も多くなっております。マツダだけでも全米で200人以上の小・中・高生が在住しております。
     文部省の発表によりますと,海外勤務者の帰国児童生徒数は,昭和59年度9,778名でありましたが,62年度には1万605名に増加しております。広島市の市立小・中学校における海外勤務者の帰国児童生徒数は,昭和59年度66名でありましたが,62年度には230名になっております。  帰国してきた児童生徒は,国内とは事情の異なる外国に長い間滞在していたため,日木語が十分理解できなかったり,現地と我が国の学校教育に速やかになじめない者も出てきております。  その結果,年々帰国子女の数が増加しておりますが,高等学校等における受け入れはまだまだ不十分であります。都市の国際化は,人の国際化であるとよく言われますが,帰国子女の海外での体験を今後債極的に活用することを考えるべきではないかと思います。  また,帰国子女の多くは,広島市内の在住であると考えられますが,今後の帰国子女対策について,広島市としてはどう取り組んでいかれるのかお伺いいたしたいと思います。  次に,広島駅の名称について要望をしておきます。  御承知のとおり,JR広島駅は,広島駅表口と新幹線口として表示されておりますが,実際に利用する市民は,現在でもいろんな名で呼んでおります。北口,または光町の出口とか,東口とか,あるいは南口等々混乱しており,また,広島市等が作成する文書にも統一されていない例もあり,こうしたことで本市を訪れる人々も待ち合わせ場所の指定等,大変不便を感じているということを,よく耳にいたします。  全国の主要駅を見ましても,東京駅では八重洲口,丸の内口,札幌駅では北口,南口など,地名や方位を用いてわかりやすく表示され,親しまれています。  JR広島駅においても,国際平和文化都市ひろしまにふさわしく,また,市民や来広者に親しまれる呼び名についてJRと協議され,早急に対策をとられるよう強く要望するものでございます。  最後に,衛生関係でありますが,昨年6月の定例会において,我がクラブの松浦議員が畑賀病院の存続について質問をいたしましたが,衛生局長は,今後の国の動向を調査しながら,地域の医療に支障を来さないよう万難を排し対処すると答弁されておりますが,国立療養所の統合廃止問題も今のところ鳴りをひそめているが,全く動きはないのかどうか,まずお伺いいたします。  次に,現在,広島市保健医療整備計画の策定を検討されていると聞いておりますが,策定に当たっては,既存施設である畑賀病院の位置づけ,無医地区の問題,さらにはこれからの高齢化社会の問題点等について十分配慮され,計画策定をされることを強く要望しておきます。  いずれにいたしましても,今,広島は大きな転換期にあります。名実ともに中国・四国地方の中枢都市として発展できるか否かは,この10数年のまちづくりにかかっていると言っても過言ではありません。  また,市民に最も身近な市政の果たす役割や責任はますます大きくなっております。八つの主導的構想を初め新しい基本計画に掲げられた事業や施策を,アジア競技大会など具体的な目標に向け,もっともっと積極的に推進していく必要があるということを申し上げまして,私の質問を終わります。  御清聴ありがとうございました。(拍手) ○副議長(竹永勇君) はい,市長。           〔市長荒木 武君登壇〕 ◎市長(荒木武君) ただいまの下向井議員の質問の中で,南道路の将来展望等についての取り組みについての御質問でございますが,これにお答えいたします。  広島市は,都市建設の最高目標を国際平和文化都市として,その実現を目指して諸施策を推進しており,中でも都市基盤整備,特に道路網による交通ネットワークの整備には積極的に取り組んでいるところであります。  特に,臨海部の開発拠点地区を東西に連絡する広島南道路は,将来の広域ネットワークを形成するとともに,構想路線である府中仁保道路,現在供用している安芸府中道路,山陽自動車道及び草津沼田道路とともに,環状型の道路網を形成し,都市高速道路的な役割を持つことから,今後取り組むべき最重要路線であると考えております。  本道路は,安芸郡海田町から廿日市市に至る総延長約23.4キロメートルの道路で,広域交通を処理する高架の自動車専用部と市街地の沿道利用を図るための平面街路部を持つ道路であり,その整備については多大な事業費と事業期間を要することから,通常の限られた公共事業だけに頼っては,早期整備は到底望めない状況にあります。  したがって,ことしの3月の予算特別委員会において,専用部について早期実現化の視点から有料道路事業等も含め,関係機関と検討している旨,御答弁申し上げてきたところでございますが,本市においても,本道路の重要性と緊急性にかんがみ,市の道路公社を設立して,同公社が有料道路事業で整備する場合の採算性等を昨年度から調査検討を重ねてきたところであります。  その結果,市の道路公社で整備する場合,建設省直轄事業と合併施行することによって,有料道路事業の採算性にある程度の見通しがついたので,そのことを国,県,市,公団で構成する広島周辺幹線道路網整備連絡協議会にも図り,おおむね合意されたところであります。  その基本的な考え方としては,本道路が草津沖地区の開発,観音マリーナ,広島ポートルネッサンス21など,臨海地域の開発計画や市街地の再開発に大きく寄与し,地域の利害に特に関係が深いこと,また,環状型の道路網の一部をなす広島呉道路から草津沼田道路の間,9.8キロメートルでございますが,都市高速道路的な役割を持っていること等の理由から,当該区間の自動車専用部を有料道路事業により市の道路公社が建設省直轄事業と合併施行し,早期整備を図るというものであります。  当面は,建設省において,今年度新規採択された海田町から宇品までの間,約8.4キロメートルのうち,環状型の道路網の一部となる広島呉道路から都市計画道路中広宇品線までの間,約2.6キロメートルの区間について,建設省直轄事業と合併施行により有料道路事業として事業化してまいりたいと考えており,当該区間の有料道路事業としての新規採択並びに広島市道路公社の設立について,関係機関に強く働きかけていく所存であり,関係各位の御理解と御協力をぜひお願い申し上げたいと思います。 ○副議長(竹永勇君) 福島助役。 ◎助役(福島隆義君) 地域経済の活性化についての中の御質問で,広島市が中四国地方の経済の拠点として,その強化を図っていくためにはどういうふうに考えているかという趣旨の御質問にお答えさしていただきます。  御承知いただいておりますように,本市は,新しい基本計画におきまして,広島市を拠点として広島県内あるいは山口県東部,島根県,さらには愛媛県などにわたる人口550万の規模の圏域を,広島広域経済圏と位置づけております。広島市は,この広域経済圏の中枢都市として,圏域全体の発展を牽引すべき役割を担っており,広島市の成長力を高め,圏域全体を活性化する必要があると認識いたしております。  これを実現するためには,経済振興の基盤の整備を促進する必要があると考えます。第1には,広域交通網の整備であります。本市と県内の主要都市とが,おおむね2時間で結べるような例えば山陽自動車道,中国縦貫自動車道などの高規格幹線道路,さらには,呉道路,岩国道路等々の広域幹線道路の整備でございます。  第2には,御指摘にもありましたように,産業立地基盤の整備でございます。生産,流通,研究など産業集積の拠点づくりでございます。受け皿づくりと申しましょうか。西部丘陵都市あるいは新基本計画にもありますような第2西部開発と申しますか,草津沖埋め立て,長沢企業団地等々がこれに当たろうかと思うわけでございます。  第3に,情報通信基盤の整備であります。情報を幅広く収集,蓄積,確保して圏内に発信する機能でございますけれども,それらの地区と結ぶような都市型CATVでありますとか,衛星通信を利用した情報網の整備が今後の大きな課題かと思っておるわけでございます。  いずれにいたしましても,広島経済広域圏の活性化を期することが,広島市の拠点性,中枢性を高めることであろうという認識のもとに,これらの目標に向かって推進してまいりたいと,このように考えております。 ○副議長(竹永勇君) 衛生局長。 ◎衛生局長(吉田哲彦君) 国立療養所畑賀病院の再編成の動向につきましては,昨年の6月議会におきまして,松浦議員の御質問にもお答えしたところでございますが,その後の動向につきまして御答弁申し上げたいと思います。  まず,国におきまして62年の9月に,国立病院等の再編成に伴う特別措置に関する法律が制定されたところでありますが,現時点で具体的に再編成の作業が進んでおりますのは,千葉と和歌山の施設であると伺っております。また,中国地方におきましては,山口の施設において再編成の検討が行われていると伺っているところでございます。  この畑賀病院につきましては,現在までのところ,統合の時期あるいは方法についての具体的な何ら発表もされておりませんし,また,本市からの照会に対しましても,何ら具体的な協議もされていないのが実態でございます。  いずれにいたしましても,本市としては,今後,国の動向や他の統廃合施設の動向等を勘案しながら,地城の医療に支障を来さないよう対処してまいるという基本姿勢には変わりはないところでございます。  また,昨年度から策定を始めております広島市の保健医療整備計画におきましても,今後の安芸地区の医療供給体制も課題として考えておりますので,その中で畑賀病院がどうあるべきかについても,あわせて検討してまいりたいと考えておりますので,御理解をいただきたいと思います。  以上です。 ○副議長(竹永勇君) 経済局長。 ◎経済局長(和泉禎一君) 地域経済の活性化に関しまして,まず,市域外への工場流出傾向への対応についての御質問でございます。  市内企業の工場立地の動向を見てみますと,御指摘のように,用地不足による工場拡大の制約,住工混在などによりまして,工場の市域外への新設移転が顕著でございまして,敷地面積1,000平米以上のものについて見てみますと,その数は,昭和46年から62年の17年間で190件の約215ヘクタールに及んでおります。  今後とも,生産の拡大や生産環境の改善等から,工場の市城外への新設移転は続くことが考えられるところでございまして,このため,これら企業の受け皿づくりといたしまして,御案内のとおり,安佐地区工業団地や西部丘陵都市の整備を進めてまいりますとともに,企業訪問を行うなど,これら工業団地への企業誘致活動に積極的に取り組んでいるところでございます。  また,市域内への企業を立地させるため,企業立地促進要綱を設けまして,市域内に立地する企業に対しまして,工場建設等に必要な費用について利子補給及び融資の措置を講ずるなど,可能な限り企業の市域内での立地促進に努めているところでございます。  次に,西部丘陵都市における働くという機能をいかに整備していくのか,また,西部丘陵都市内でソフト団地の整備を構想してはどうかという御質問でございます。  西部丘陵都市の機能の一つである働くという機能の整備については,御指摘のとおり大変重要なウエートを占めるものであると受けとめております。本市経済の活性化を図るためには,産業構造の多角化,高度化が必要でありまして,西部丘陵都市の働くという機能の開発に当たりましては,このような本市経済政策の課題解決のための一端を担うような整備を進める必要があると考えているところでございます。  このため,先端技術産業等の誘致や市内企業の拡充を図る工業団地,研究所等の誘致を図る学術・研究団地,情報関連産業を核とした業務機能の集積を図る業務系団地などの整備を行うこととしているところでございます。  特に,近年,情報化,技術革新,経済のサービス化,ソフト化が進行している中で,広島市都心部に近接しているという西部丘陵都市のすぐれた立地条件を生かし,御指摘の情報関連産業などの都市型産業の導入,育成を図ることが重要であると認識しておりまして,そのための努力をしてまいる所存でございます。  次に,新しいサービス業など第3次産業の振興についてでございます。  経済のソフト化,サービス化の進展の中で,サービス産業の活力が地域の経済動向を大きく左右するところでございます。本市においても,サービス産業がその活力を増し,本市の経済活性化の推進役を担うことが期待されておりまして,本市の都市機能を高める事業所サービス業や市民生活の向上に資する生活関連サービスの育成,振興が必要であると認識しております。  育成,振興を図るべき高次サービス産業といたしましては,広島市が目指すメッセ・コンベンションづくりを支援する関連サービス産業,経済のソフト化,サービス化の進展とともに重要性を増しているデサイン関連のサービス産業,情報関連のサービス産業,人材関連サービス産業などが考えられます。  このため,本市といたしましては,一つには海と島の博覧会を初めとする各種イベントの開催誘致やメッセ・コンベンション施設,情報通信基盤の整備などによる需要の創出,二つには,中小企業大学校の活用や各種研修会・講習会の開催,また,現在設立準備を進めている広島市立大学などによる人材の育成,三つには,個々のサービス業の経営体質強化を図るため,経営診断や各種融資制度などによる支援等に努めているところでございます。  今後とも,こうした振興策を充実強化いたしまして,高次サービス産業の育成,振興を図ってまいる所存でございます。  次に,観光対策につきまして,まず,観光遊覧船の運航コースの川や水辺の演出についての御質問でございます。  御指摘のありましたように,この7月8日から水上遊覧船の運航を始めることとしておりまして,この川から見える景観づくりは大変大切なことでございます。これまでも,太田川工事事務所等の関係機関と協議しながら,中央公園周辺の玉石護岸や原爆ドーム周辺の親水護岸の整備,河岸緑地の整備を行ってまいりました。本年度は,橋の塗りかえや夜間の景観演出として河岸や橋のライトアップを進めるほか,川に面した建築物等を対象に景観指導を行うこととしております。  今後とも,関係機関等と協議し,川から見える魅力ある景観づくりについて,一層の努力をしてまいりたい,このように考えております。  次に,ライトアップ事業について,どのような年次計画を持っているかということでございます。  本市のライトアップ事業は,昭和63年度に策定いたしました広島観光ライトアップ基本計画に基づき進めることとしておりまして,その進め方としましては,平成元年度から平成3年度までの3カ年で市内中心部を,その後周辺地域を実施することとしております。  平成元年度は,ただいま申し上げました海と島の博覧会の開催に合わせて水上遊覧船を運航開始することとしておりまして,その運航ルートを中心とした河岸,橋梁をライトアップいたします。  平成2年度は,こども文化科学館やハノーバー庭園等の中央公園周辺と京橋川河岸を,平成3年度はあたご池,国際会議場,市民文化創造センター,世界平和記念聖堂,広島城表御門等,文化の道,平和の道のルート上の主だった施設をライトアップする計画でございます。  それから,JR広島駅周辺を含め,観光バスの駐車場対策でございます。  まず,夜間における駐車場につきましては,現在,広島城南側中央公園駐車場,これ,25台分ですが,利用されておりますけれども,これは事前に予約ができないこと,及び夜間警備や防護さくがないことから,敬遠するバス会社もありまして,これは宮島方面の駐車場を利用したり,山口方面へ移動したりしている状況にあります。  そのため,市といたしましては,広島市観光協会と協議いたしまして,広島市観光協会において,夜間を主体とした予約制の駐車場として,三菱重工の江波工場用地の一部を協力いただきまして,これを借り上げ,関連──観光関連業界の協力を得ながら,6月下旬から運営していくこととしております。  今後,その利用状況を見ながら,必要に応じ,夜間の駐車場の増大を図ってまいりたいと考えております。  また,昼間の駐車場についてでございますけれども,観光客の乗降の中心となる広島駅新幹線口広場の場合,観光バス待機所は飽和状態となっております。そのため,行政内部の関係課及びJR広島支社と協議検討し,従来より5台分多く待機できるように,6月末完成をめどに整備を進めているところでございます。  一方,観光客の主要な訪問先である平和公園,広島城等,都心部の観光施設周辺の駐車場の場合には,現在合わせまして80台の駐車スペースがありますが,これは必ずしも満足できる状況ではなく,苦慮しているのが実情でございまして,大変難しいことではありますけれども,今後も観光バス駐車場対策について努力してまいる所存でございます。  以上でございます。 ○副議長(竹永勇君) 都市整備局長。 ◎都市整備局長(佐伯邦昭君) 市街地の整備についての御質問にお答えします。  最初に,広島駅表口の市街地再開発事業につきましては,昭和56年度にA,B両ブロックで準備組合が結成されて以来,両ブロックでの事業の具体化に取り組んでいるところでございます。  まず,Aブロックにつきましては,昨年6月に準備組合を脱退した二人の地主に対しまして,準備組合とともに協力方を要請しているところでございますけれども,当初スケジュールから見ますと,約2年のおくれを生じておりまして,この間,地区内の経済的な地盤が著しく沈下していること等を勘案いたしまして,今後も一体整備が可能となるよう脱退者の説得を続けることとはしておりますけれども,事業計画の変更も含めまして,早期事業化を図ることも検討しているところであります。  Bブロックにつきましては,昨年9月に都市計画決定がなされましたのを受け,本年度内に法定組合を設立し,事業に着手すべく準備作業が行われております。  いずれにいたしましても,表口地区は本市の陸の玄関口に当たり,それにふさわしい整備を行うことが市民から強く要請されておりますので,本市といたしましても,当地区の市街地再開発事業がアジア競技大会までに完成するよう準備組合活動を強力に支援していきたいと考えております。  次に,新幹線口を含む広島駅周辺地区の整備についてでございますけれども,この地区にかかわる公共的な機関により構成する広島駅周辺市街地整備連絡協議会を本年1月に設置いたしました。この協議会では,昭和59年度に広島市が策定いたしました広島駅周辺地区都市総合再開発促進計画を基本としながら,各機関の開発計画の実現等に必要な連絡調整を行うこととしております。今後とも,広島駅周辺地区を広域拠点にふさわしい地区とするため,この協議会で連絡及び討議を行っていきたいと考えております。  次に,宇品地区の再整備の具体化についてでございますが,埋め立て等の関連事業の進捗状況に配慮しつつ,各地区の特性に応じました取り組みを順次行っていくこととしております。  この中で,鷹野橋宇品線沿道地区につきましては,現在でもマンション等の開発意向が強く,開発の可能地も多いため,宇品地区の中で最も動き出しの早い地区であると思われます。  このため,同地区におきましては,開発に先立ち良好な市街地の形成を図るためのルールづくりが必要と考えておりまして,実は地元におきましても同様の認識から,住民と地区内の大規模地権者が協力されまして,まちづくり活動を推進することを目的とした宇品西地区まちづくり協議会が本年4月28日に発足いたしました。広島市といたしましても,このまちづくり協議会に対し,コンサルタント派遣等の支援を行い,地元と協力して宇品地区の再整備構想の具体化を図ってまいりたいと考えております。  最後に,地価対策についてでございますが,土地価格の高騰に対処するため,本年2月に監視区域を約600ヘクタールから約5,700ヘクタールに拡大し,土地売買の届け出等,審査事務を通じ,鋭意地価抑制に努めているところでございます。  今後とも,県の発表する地価調査価格の動向等を踏まえまして適切に対処してまいりたいと考えております。 ○副議長(竹永勇君) はい,建設局長。 ◎建設局長(横山良三君) 総合都市交通体系調査の実態調査に基づきまして,道路の整備の方向はどうするのかということでございます。  広島都市圏総合都市交通体系調査は,都市交通環境の変化に適切に対応するため,建設省,広島県及び本市が主体となり,昭和62年度から平成元年度までの3カ年計画で実施しておりまして,目標年次を平成22年とするおおむね20年後を目指した総合交通体系を策定することを目的といたしております。  本調査を進めるに当たりましては,広範な観点からの検討が必要であるため,建設省,広島県及び本市以外に調査圏域内の4市5町を加え,運輸省,道路公団等で構成します広島都市圏交通計画協議会を設置し,調査検討を行っているところであります。  昭和62年度は,人の動きの実態を把握するためのパーソントリップ調査等の実態調査を実施し,引き続き昨年度現況分析を行ったところであり,交通現況等から見た交通体系の整備の方針といたしましては,一つは,広島都市圏の地形的制約と1点集中型の都市構造を反映し,都心へ多量の交通が集中しており,このため都心やその周辺部において著しい交通渋滞が生じている。このような状況や交通需要の特性に対応するため,都心に集中する交通を効果的に分散するとともに,多心型都市構造への転換を促進する上において,放射状の公共交通網の強化と環状型の道路網を整備すべきであり,また,公共交通と道路との適正な機能分担と連携を図る必要がある。  二つ目は,都市圏の中心地区であるデルタ地区内においては,今後も増加が予想される交通をすべて道路整備で対応するのは困難であるため,公共交通機関の強化を中心とした交通体系の確立が必要であるという方向が示されております。これを踏まえまして,今年度将来交通量の予測を行いまして,これに基づきまして総合的な公共交通計画,道路網計画を策定することといたしておりまして,望ましい都市圏の交通体系の確立を図りたいと考えております。  次に,高陽府中線及び府中仁保道路の整備の見通しについてということでございます。  高陽府中線及び府中仁保道路は,環状型の道路の一部を形成する重要な路線であると考えております。このうち高陽府中線は,現在までに概略設計等の調査を行いまして,都市計画決定のためのルートの位置及び構造の検討を行ってきたところでございます。  これに引き続きまして,今年度環境影響調査を実施しておりまして,関係機関と協議を行った上で地元関係者等に説明を行い,平成2年度に都市計画決定を行い,早期に事業化を図りたいと考えております。  また,府中仁保道路,これは仮称でございますが──は,これまで県,市共同によりまして都市計画決定のために必要な調査検討を実施してきたところでありますが,国道2号との接続,府中町内のルート,猿猴川の横断等につきまして,関係機関と協議調整を要し,現在,これらの協議調整を行っているところでございます。  これらの作業を終え次第,国,県,市,公団で構成いたします広島周辺幹線道路網整備連絡協議会に諮りながら,早い時期に都市計画決定を行う予定でございまして,あわせて施行主体,有料道路制度の導入などを含めた整備手法の検討も行い,早期に整備を図ってまいりたいと考えております。  次に,広島港の整備問題でございますが,御案内のとおり,ことしは明治22年に広島港が築港されまして100周年という節目の年に当たります。本市といたしましては,広島県,広島商工会議所などと協力いたしまして,広島港のますますの飛躍を目指しまして,多彩な記念事業を企画,実施しているところでございます。  御質問の広島港桟橋の整備についてでございますが,広島港桟橋は,広島県の施設を市が管理委託を受け,運営しているものでございまして,これまで広島県と協力しながらこの維持管理に努めてきたところであります。  しかしながら,広島港桟橋の現状は,御指摘のとおり広島の海の玄関にふさわしいものとは言えない状況にございます。  このため,特に本年は広島築港100年ということもございまして,旅客待合所等につきましては,正面出入り口の二重扉の設置,いす,灰皿,照明等の設置,改善,周辺歩道のカラー舖装などを行いまして,また,桟橋につきましては,構内路面舖装や補修,桟橋すべりどめ舗装など,例年の予算の約3倍という意欲的な予算編成を行いまして,県,市が共同で積極的に施設の改修に努めているところでございます。  さらに,このたび策定いたしました第3次広島市基本計画におきましては,21世紀に向けての主導的構想の一つとして,広島ポートルネッサンス21の推進を掲げ,この中で広島の海の玄関としての顔づくりを基本理念に,宇品入り江の埋め立てによるフェリー,旅客船ターミナルなどを整備することにいたしておりまして,今後この計画のスケジュールと整合を図りながら,現在の旅客待合室の切符販売窓口や壁画などの内装の改修や駐車場,駐輪場の拡充などについて,今後とも広島県と協議しながら計画的な整備を図ってまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○副議長(竹永勇君) 教育長。 ◎教育長(鍋岡聖剛君) 帰国児童生徒の受け入れ対策についてのお尋ねでございますけども,御指摘ございましたように,広島市におきましても,帰国児童生徒の数はここ数年増加をいたしておりまして,この傾向は今後も続くものと考えております。  帰国した児童生徒の日本の学校教育への適応の様子を見てみますと,お説のように,企業等の海外派遣による帰国児童生徒につきましては,学力補充や高校進学等進路指導にいろいろ課題を抱えているというのが実情でございます。  このようなことから,学校における帰国児童生徒の指導に当たりましては,各学校の教育実践の中で個々の児童生徒の学力の程度に応じた学力補充に十分留意するよう,努めるよう指示いたしているところでございます。  さらに,広島市の教育センターにおきましては,学校生活への適応が難しい子供についての教育相談を行い,また,教職員を対象にいたしました帰国児童生徒教育講座を開設いたして,帰国児童生徒の教育に関する理解を含め,指導が適正に行われるよう努めているところでございます。  なお,中国などからの帰国児童生徒のように日本語が理解できないとか,あるいは日常の生活への適応ができないなどの問題を抱える子供につきましては,御案内のとおり,帰国児童生徒学習教室を開設いたしまして日本語の指導にあたるとともに,学齢超過の帰国者が在席する夜間学級におきましては,日本語の特別授業を行うなどの対策を講じているところでございます。
     御指摘のございました帰国児童生徒の高校への入学枠の問題でございますけれども,御承知のとおり,現在,県立海田高校と安芸府中高校に10名ずつ設けられております。さらに,広島大学附属高校や私立高校,これは私立高校でございますが,私立高校の一部でも帰国生徒の受け入れの特別措置の行われているところでございます。  しかしながら,本市教育委員会といたしましても,高校受け入れ枠の拡大につきましては,緊要な課題として受けとめておりまして,市内にある他の公立高校への受け入れ枠の設定につきまして,現在,県・市間で協議を行っているところでございます。  また,帰国児童生徒が海外で身につけた体験の活用につきましては,現在のところ各学校の教育活動の場で推進しているところでございますが,全市的なそうした場の設定につきましては,今後検討してまいりたいと考えております。  以上でございます。  ─────────────────────────────────            休   憩   宣   告  ───────────────────────────────── ○副議長(竹永勇君) この際,暫時休憩いたします。              午後3時00分休憩  〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜              午後3時29分開議              出席議員 42名              欠席議員 21名 ○副議長(竹永勇君) 出席議員42名であります。  ─────────────────────────────────            開   議   宣   告  ───────────────────────────────── ○副議長(竹永勇君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  一般質問を行います。20番浅尾宰正君。           〔20番浅尾宰正君登壇〕 ◆20番(浅尾宰正君) 政友クラブを代表いたしまして,一般質問をさせていただきます。市長並びに理事者におかれましては,明快な御答弁をお願いしておきます。  また,議員の皆さん方には,お疲れでございましょうが,あとしばらく御清聴のほどよろしくお願いいたします。  まず,広島大学本部跡地問題についてお尋ねいたします。  いろいろ問題のある広島大学の統合移転でありますが,昭和57年,工学部が東広島市のキャンパスに移転し,7年が経過しました。  この間,工学部の跡地処分の問題も解決し,既に跡地利用計画に従って,広島市工業技術センター,中区スポーツセンター,広島県の情報プラザが完成,総合健康センターは,ことしの秋開館,多くの応募者のあった集合住宅センチュリーパーク千田町も来春入居の予定となっております。  工学部跡地問題が解決した今,いよいよ広島大学本部キャンパスの跡地の有効利用が,身近で大きな問題となってまいりました。  広島大学の計画によれば,本年8月には,千田町の本部キャンパスの六つの学部のトップバッターとして教育学部が移転を開始し,来年度には理学部の移転が予定されております。このようにして順次移転が進み,本部キャンパスの各学部は,平成5年度末までに移転を完了する予定となっております。  また,こうした時期に合わせ,本年4月,広島大学の将来構想委員会が,21世紀に向けての広島大学のあり方について学長に答申を行いました。  この答申では,新旧キャンパスでの地域に開かれた大学像や大学の国際化推進のための施策が提言されており,その中で,本部キャンパスを中心とする跡地利用について,大学教育開放の視点から生涯教育センターの設立や,統合移転後も残る法学部・経済学部の第二部における夜間大学院の必要性などが提言されております。  広島市は,これまで本部のキャンパスの跡地利用について広島大学に対し,大学開放センター構想の実現と法学部・経済学部第二部の存置を要望してまいりました。  実質的には,広島市の要望を受け入れられたと言えるこの答申の具体化を,今後積極的に働きかけていく必要があると考えておりますが,広島市としてどのように取り組んでいかれるのかお伺いしたいと思います。  次に,駐車場対策についてお伺いいたします。  自動車駐車場は,都市の繁栄に大きな影響を持つ施設であり,商業・業務活動の活性化及び道路交通の円滑化を図るなど,都市機能の維持増進に寄与する重要な施設であると思います。  本市の都心地区においては,自動車交通量の増加に伴い,駐車需要も増加しておりますが,これに対応した駐車供給量が少ないために,路上の違法駐車や特に休日などには駐車場に入るための待機車両が長蛇の列をなしていることが,道路交通の低下を招き,交通混雑と地域の活性化を阻害する要因となっていると考えられます。  このために,市においては,駐車供給量を少しでも確保しようと,昭和45年度から路上駐車場を設置し,昭和50年度には857台,昭和55年度927台,昭和60年度は935台と年々増加して,現在では958台分にも上がっており,これは全国でもトップクラスと思われます。  しかし,路上駐車場は,道路交通容量を低下させ,交通混雑を招き,交通事故の原因ともなると考えられるものであり,また,広島市の誇る平和大通りの緑地帯を割愛してまでもの路上駐車場は,都市美の観点からも必ずしも好ましいものではなく,駐車場法第5条第5項に「都市計画において定められた路外駐車場が整備されるに応じて,逐次路上駐車場を廃止するものとする。」とあるごとく,あくまでも暫定的な措置であるべきものと思う。とはいえ,さきにも述べましたように,都心部における駐車場は,商業・業務の活性化のためにはなくてはならないものであり,整備の促進が望まれますが,地価が高く採算性に問題があるために,思うに任せられないのが実情であり,中央部の商店街から道路下を利用した地下駐車場を建設してほしいとの陳情が,再三にわたつてあったと聞いておるが,これは地域住民の切実な願いを如実にあらわしたものと思います。  そこで,私の提案ですが,地域の活性化のためにも,また,好ましからざる路上駐車場の削減,廃止のためにも,都心地下における極めて貴重な空間である道路,公園などの地下を有効に利用し,公共駐車場や民間活力の導入,例えば第三セクターによる公共的地下駐車場の整備を行うべきであると思うが,市当局のお考えをお聞かせ願います。  次に,観音地区に計画されているマリーナについてお伺いします。  現在,観音マリーナ計画については,港湾管理者である広島県で進められているようでございますが,このマリーナ計画は,第1に市内の河川や河口付近に無秩序に係留されているプレジャーボート対策があると思います。  今日,海洋レジャーが広がりつつある中で,広島市周辺においても,川で約2,500隻,海で約2,500隻のプレジャーボートが係留されており,河川港湾の管理上,また,都市景観上などから,その対策についてはいろいろと難しい問題もあろうとも思いますが,これらプレジャーボートの受け皿を確保するものとして位置づけられたものと思います。  第2に,平成6年に開催される広島アジア競技大会のヨット競技施設としての利用があろうかと思います。本定例会に提出されたアジア競技大会等推進対策特別委員会報告においても,競技施設の整備促進に努めることとされております。  このような背景からお尋ねいたします。  広島県は,当初昭和56年の港湾計画改定の中で,廿日市木材港の西側にマリーナを位置づけ,廿日市木材港の拡張と県営マリーナが,改定時の目玉であったはずです。その計画が,漁業補償か,地元の反対か,または広島県ヨット連盟の意向か,何の原因かは定かではございませんが,突如として昭和63年3月の港湾計画の一部変更で観音マリーナ計画が浮上してきて今日に至ったのです。  観音沖地区は,平地の少ない広島市が,21世紀に向けて飛躍,発展していくための貴重な財産であると考えます。さまざまな事情があり,観音沖に位置づけられたでしょうが,目先の埋め立てだけを追いかけ,観音沖に変更されたのであれば,まことに遺憾に思えるわけです。  そこで,お尋ねします。  当初,廿日市沖に計画していたマリーナをなぜ観音に変更したのか,その経緯についてお聞かせ願います。  広島市では,現在,21世紀に向けた都市づくりの諸施策が展開されているところであり,内陸部においては西部丘陵都市の青写真も着々と実現に向けて進められ,20年,30年先の都市づくりが展望できます。  しかし,今日最も注目しなければならない臨海部地域のうち,宇品から五日市沖にかけ,それぞれ個別の計画,すなわちポートルネッサンス21計画,五日市沖埋立計画が示されているが,観音地区及び江波地区の沖には,埋立可能な水深10から14メーターであるのに,何ら埋め立ての構想も示されていない。  広島港の長期的な整備指針を明確に描いての取り組みが重要であると思うが,どのようにお考えになっているのかお伺いします。  次に,道路網の整備についてお伺いします。  広島市は,中国・四国地方の中枢都市として大きく伸びるため将来構想をまとめ,これが実現を目指して一歩一歩着実に歩き始めております。  その中でも,都心への1点集中型の都市構造を是正し,都市全体の均衡ある発展を図るため,多心型都市づくりを唱えており,都心とともに広域拠点として広島駅周辺地区,宇品・出島地区,西部丘陵都市,西部商工センター,また,地域拠点として,五日市地区,祇園・安古市地区,可部地区,高陽地区,海田・船越地区,己斐地区,横川地区,段原地区が設定されております。  この多心型都市づくりを推進するため,住み,働き,学び,憩うという複合機能を備えた西部丘陵都市の建設,広島駅,五日市駅周辺の再開発,広島ポートルネッサンス21など,再開発や新たな拠点づくりの計画が着々と具体化されようとしているところであります。  これらの拠点地区間の連携強化や高速道路時代に対応した道路網として,広島南道路,草津沼田道路,高陽沼田線,高陽府中線,府中仁保道路で構成する環状型の道路網が計画されておりますが,これらの道路網が整備されて初めて均衡ある都市の発展が望めるわけであり,これらの整備が最も重要ではないかと考えます。  これらの中には,多年にわたり課題としながらも遅々として進んでいないものもあります。例えば広島南道路であります。  広島南道路の一部として都市計画決定されている商工センターから観音に至る観音井口線にしても,西部開発の中でとまったままであり,また,海田大橋が平成2年度には完成するのに,その前後はやっと昨年都市計画決定された状況であります。  市長が,さきの平成元年度の予算特別委員会において,観音井口線は新年度早々に事業化のための調査に入りたい旨発言され,また,先ほどの下向井議員の質問に対する御答弁で,海田大橋の続きを市が地方道路公社を設立し,有料道路事業で整備を行いたい旨の発言をされ,それを伺い,市当局の積極的な姿勢に多少安堵したところでありますが,環状型の道路網の一部を担う広島南道路の役割から考えますと,全線が開通して初めてその効果が発揮できるわけで,宇品から観音までの間はいまだにルートの発表がされていないことに,非常に不安と不満を抱いているところであります。  広島南道路は,その整備に膨大な事業費がかかるということですが,地価の方も年々急激な高騰を見せております。  そこで,市当局のお考えを伺いますが,宇品から観音間の一日も早い都市計画決定が大事だと思いますが,その時期はいつになるのか,また,観音井口線の沈埋についてもいつごろ工事に着手する予定なのか,明快な御答弁を求めるものであります。  次に,交通対策についてお伺いいたします。  道路整備と交通体系の整備は表裏一体で進めなければならないことは,御承知のとおりであります。午前中,土井議員が21世紀に向けての将来の交通体系についての質問がありましたので,重複を避けながら市民の身近な当面する問題について二,三お伺いしたいと思います。  まず,路面電車のあり方についてであります。  路面電車につきましては,現在1日11万人の利用者があり,低料金であることから,市民の足として大きな役割を果たしていることは事実であります。  しかしながら,一方,現在の路面電車が道路交通を阻害し,交通渋滞の原因の一つとなっていることも,否定できないところであると思います。  こうした状況を総合的に考え合わせると,将来的には路面電車を地下化し,中量輸送機関である新交通システムや地下鉄などと連携することにより,公共交通機関のネットワークを形成するとともに,円滑な道路交通を確保することが,都市部における交通渋滞を抜本的に解消するために不可欠であると考えるのでありますが,いかがでしょうか。市長の御見解をお尋ねいたします。  次に,バス路線,特に都心部における横軸となる東西方向のバス路線の整備についてであります。  広島市の都心部は,太田川によって分断されているという地形上の制約から,それぞれの中洲を結びっける東西方向のバス路線の果たす役割は非常に重要なものがあると思うのでありますが,現状は決して十分なものではありません。  特に,国道2号線以南につきましては,道路・橋梁の整備との関連もあり,現在まで横軸となるバス路線が未整備となっているところであります。  しかしながら,このたび都市計画道路霞庚午線のうち,吉島橋から,県道中島吉島線までの区間が6月末までに供用開始されると聞いております。これにより,当面,庚午から観音,舟入,吉島の各地区を結び,都心部に至るバス路線を新設することによって,沿線住民の貴重な足の確保が図られるものと考えますが,いかがでしょうか,お尋ねいたします。  最後に,広島市にとって長年の課題であった放射線影響研究所の移転の問題について質問をいたします。  御承知のごとく,昭和22年3月,ABCCが創設され,昭和24年7月から昭和25年11月にかけて比治山に研究施設が建設され,その後,昭和50年4月1日,財団法人放射線影響研究所が発足,昭和51年3月24日,放射線影響研究所広島地区連絡協議会が現在地より広大跡地への移転を要望,昭和55年3月10日,広島市議会が放影研の移転に関する意見書を議決,これを踏まえ,昭和55年5月,広島市が放影研移転を厚生省並びに関係省庁へ要望,昭和56年10月15日,放影研広島地元連絡協議会が広大工学部跡地へ移転を要望,そして,昭和61年10月,広大工学部跡地の一部を放影研の移転予定地として広島市が取得,以上,数々の経緯を経て,ようやく本日から長崎で開かれる放影研理事会で将来像なども討議される運びとなったものであります。  この間,市民の移転願望実現のために,市長を初め関係理事者の御努力に深甚なる敬意を表するものであります。  しかし,これは第1歩を踏み出しただけで,これからが重要であります。日米両国の研究機関である性格から,関係方面への働きかけは慎重かつ積極的に行う必要があります。  放影研の移転について,さきに新聞報道されたところであるが,市当局として現時点ではどのように認識しておられ,今後どのように進んでいくと考えておられるのかお考えをお聞かせ願いたい。  また,繰り返しますが,この問題は戦後処理の中でも市民の最大の悲願であります。市長の放影研移転実現への決意を披瀝していただきたいと思います。  以上をもちまして,私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) ○副議長(竹永勇君) 市長。           〔市長荒木 武君登壇〕 ◎市長(荒木武君) ただいまの浅尾議員の質問の中で,放影研の移転問題について御答弁を申し上げたいと思います。  御案内のように,放影研の移転に関しましては,かねてより国,放影研に対しまして要請を続けてきたところでございますが,特に,用地問題については,現放影研敷地を直接所管している中国財務局を窓口とし,放影研移転予定地の取り扱い方法等について鋭意協議を行ってきたところでございます。  一方,放影研におきましても,昨年5月から将来の研究機能の見直しとあわせて放射線感受性,放射線発がん等に関する五つのワークショップが逐次開催されており,また昭和62年7月,移転に伴う諸問題を検討するための内部委員会として,広島新施設検討委員会が設置され,ワークショップの成果と歩調を合わせて研究施設の具体的な構想が検討されていると伺っております。  以上のように,放影研側におきましても,移転,新築に向けての機運が醸成されてきたところであります。  したがって,当面可能な範囲で放影研の移転新築のための必要な施設の規模,工期及び所要経費等の基本的な構想について,専門家による調査検討を行っていく必要があると判断され,本年6月21日から行われる放影研理事会に議題として取り上げ,来年度の国家予算に移転調査検討費を要求することとして作業されていると伺っております。  本市としては,放影研の移転問題は,長年の課題でありまして,常に要望し続けてきたものであることから,今回の放影研側の動向は,移転実現への第1歩として高く評価するものであります。  放影研の移転につきましては,本市の最重要課題の一つであるので,今後とも引き続き鋭意努力してまいりたいと思いますので,今後とも皆様方の御協力を切にお願い申し上げます。 ○副議長(竹永勇君) 企画調整局長。 ◎企画調整局長(樋渡敬宇君) 広島大学の将来構想の具体化についての御質問でございますが,広島大学の移転計画によりますれば,今年度秋の教育学部を皮切りにいたしまして順次各学部が移転をし,平成5年度末に移転が完了する予定ということになっております。  こうした中で,本年4月,広島大学の学長の諮問機関である将来構想検討委員会が,21世紀に向けての広島大学のあり方につきまして答申を行ったところでございます。  その答申の中で,広島市内に存置される広島キャンパスのあり方につきまして,引き続き広島市の学術,教育,文化の中枢機能の一端を担うため,社会人の多様な学習要求に対応した法学部・経済学部第二部の充実,そして夜間大学の──夜間大学院の必要性,社会人を対象とした再教育学習センターとしての機能を持つ生涯教育センターの早期設立,地域の医療関係者の再教育訓練センターとしての霞地区医療センターの設立,さらに,大学の窓口として総務・広報的な機能を持つ事務部門の一部の存続などが提言されております。  この答申におきましては,法学部及び経済学部第二部や生涯教育センターの設置場所,規模といった具体的な内容についてはまだ盛り込まれておりませんが,これらにつきましては,今後,大学におきまして新しい学長のもとで検討が進められることとなっております。  これまで本市としては,広島大学や文部省に対しまして,法学部及び経済学部第二部の存置,大学開放センター構想の具体化ということについて働きかけを行ってきたところでございます。  今回のこの広島大学の将来構想は,これまでの本市の要望に基本的に沿うものであると受けとめておりまして,今後本市としましては,設置場所,規模などを構想の具体化に向けて広島大学等に対し,積極的に働きかけていきたいと考えておりますので,御理解を賜りたいと思います。 ○副議長(竹永勇君) 総務局長。 ◎総務局長(村上健君) 交通対策のうち,バス路線整備につきまして御答弁申し上げます。  市街地におけるバス路線は,紙屋町・八丁堀への都心集中型となっておりまして,東西を結ぶバス路線は,御指摘のように広島電鉄10号線,己斐から大学病院,旭町行きの10号線の国道2号までとなっております。  御指摘の南部における東西系のバス路線につきましては,西部開発地区及び観音,江波,吉島の各島を結ぶ通勤通学などの生活路線としてその必要性は十分に認識しております。  バス路線再編成問題につきましては,事業者間の競合という困難な問題がございますが,これまでにも関係事業者及び行政機関の協力のもとに条件が整ったものから順次その実現が図られてきておるところでございます。  バス事業者,運輸局,県,市等で構成するバス活性化方策調査研究会におきましても,昨年3月,広島バスセンター,紙屋町を中心とした1点集中型の運行系統だけでなく,東西及び南北の直通系統のバス路線の必要が報告されておるところでございます。  御提案の路線につきましては,都市計画街路霞庚午線の整備が図られるに伴い,バス路線の新設の必要性が最も高くなる路線でございます。  したがいまして,バス路線の新設につきましては,バス事業者,関係行政機関に対し積極的に要望活動を今後とも行ってまいる所存でございます。
     以上でございます。 ○副議長(竹永勇君) 建設局長。 ◎建設局長(横山良三君) まず,駐車場問題でございますが,本市の都心部におきましては,近年の自動車交通量の増加や駐車場不足によりまして違法駐車,待機車両の増大による交通機能の低下等によりまして,交通混雑を引き起こしております。商業・業務活動の低迷も懸念される状況であります。  このため,民間駐車場の建設に対する助成,官公庁施設の休日開放及び来年度完成いたします駐車場案内システムの整備等によりまして駐車場の供給量の確保に取り組んでまいっているところでございます。  また,将来の都市の健全な発展には,自動車と公共交通機関との適正な機能分担が必要であるため,駐車場の整備につきましては,総合都市交通体系調査及び今年度から実施することといたしております駐車場整備基本計画調査の結果を踏まえ,都心部におきます将来の需給バランスを考慮しながら,駐車場整備地区の見直し,路上駐車場のあり方や貴重な空間であります道路,公園等の地下空間を利用した総合的な駐車場整備計画を策定いたしたいと考えております。  しかしながら,現在駐車場に入るため待機車両が現実の問題といたしまして道路文通に大きな影響を及ぼしております紙屋町地区におきましては,これらの問題に早急に対応するため,議員御指摘のように,限られた貴重な空間であります公園の地下利用にっきまして,現在市民病院北側の中央公園の下を利用した駐車場の検討も進めているところでございます。  次に,マリーナ関係でございますが,まず,観音地区にマリーナを計画するに至りました経緯についてでございます。  広島港におきますマリーナ計画は,昭和56年3月に改定いたした港湾計画で廿日市地区に位置づけられておりました。これが漁協──地元漁協との調整,収容隻数の見直しの必要性などから,廿日市地区におけるマリーナ計画の実現が困難となりました。  こうした状況を踏まえ,昭和60年7月,広島県ヨット連盟から,広島県及び広島市に対し,廿日市地区のマリーナを観音地区あるいは出島地区に変更し,アジア競技大会に間に合わせるよう陳情があったこと,また,五日市地区の埋め立てが観音地区に先行することから,観音地区に位置づけられていました廃棄物処理用地の確保が五日市地区で見込める状況になったこと,それから,観音地区は,都市型マリーナとしましてアクセス等の立地条件がすぐれていることなどから,昭和63年3月の港湾計画の一部変更で観音地区にマリーナが位置づけられたものであります。  次に,広島港のウオーターフロントにおける長期的な観点からの検討の必要についてでございますが,今回の港湾計画の改定に当たっては,その前提として広島港の長期的な整備のあり方についての検討を加えながら,西暦2000年までに具体化が可能な計画といたしまして,宇品・出島沖地区にポートルネッサンス21計画を位置づけることといたしております。  しかし,御指摘のように,20年,30年オーダーでの広島港の長期整備構想につきましては,明確な方向づけがなされておりません。  今後,本定例会に提出されました広島港湾総合開発調査特別委員会報告や民間団体からの提案などを踏まえ,広島県と協議しながら検討していく必要があると考えております。  それから,道路問題でございますが,広島南道路の一部となる観音井口線の太田川放水路渡河部について,どのような整備を進めていこうとしているのかということでございます。  これにつきましては,本年3月の予算特別委員会におきまして,現計画で位置づけられている地下式の構造の一部について早期着工を図るため,平成元年度早々からの事業化のために調査に入りたい旨御答弁申し上げたところでございます。  地下式の構造につきましては,これまでの検討の結果,沈埋トンネルが最適であるとの一応の結論を得ておりますが,河川内におきます沈埋トンネルは,全国でも例がないこと,及び空港に近接していることから,河川管理者,空港管理者との協議調整に日時を要するものと思われます。  このため,今年度から具体的な工法検討を行い,関係機関との協議調整に入り,それらの諸準備の作業を終え次第早期に事業着手に入りたいと思っております。  次に,南道路のうち宇品以西観音までの区間,いつの時期に都市計画決定あるいは整備をするのかということでございます。  広島南道路の総延長23.4キロメートルのうち,安芸郡海田町から南区宇品間の8.6キロメートルにつきましては,昨年の11月10日に都市計画決定をいたしたところでございます。  残る宇品以西の区間につきましては,これまで観音から廿日市間を平成元年度に,宇品から観音間を平成元年度以降早い時期にと,議会でたびたび御答弁申し上げたところでございますが,本道路の重要性と緊急性を考えますと,残る宇品以西の全線を同時に都市計画決定することが望ましく,現在その方向で国,県,市,公団で構成いたします広島周辺幹線道路網連絡協議会において協議調整をされているところであります。  現時点の目標といたしましては,年度内に計画案を提示し,地元関係各位の御理解と御協力をお願いいたしたいと考えております。  次に,交通問題で路面電車の地下化ということでございます。  御指摘の路面電車につきましては,現在全長約18.8キロメートルで,1日当たり11万人の利用者があり,低料金で市民の足として定着し,経営基盤も安定している状況でございます。  しかしながら,一万では,路面電車は一般車両と同じ平面を走行しておりまして,路面電車優先の信号制御にも限界があるため,特にピーク時においては,これ以上輸送力の増強,運行速度の向上等も期待できない状況であります。  また,停留所の安全性に欠けることや,路面を占用しているため自動車交通の円滑化に支障を来している等の問題がございます。  したがって,これらの問題点を抜本的に解消し,道路の有効活用,都市内交通の近代化の観点から,路面電車の地下化を含め,新たな地下式軌道系交通機関の導入等の対策を検討する必要があると認識しております。  このため,これらの対策を具体化していくに当たりましては,現在実施しております広島都市圏総合交通体系調査におきまして,将来の人口予測,土地利用予測,交通需要予測等を行い,広島都市圏における交通体系のあり方について方向づけが示されることになっております。  本市としましても,この結果を踏まえ,本市のマスタープランを策定いたしまして,そのマスタープランに基づく整備計画を固めてまいりたいと考えておりますのでよろしくお願いいたします。  以上でございます。 ○副議長(竹永勇君) はい,20番。 ◆20番(浅尾宰正君) るる前向き並びに積極的な御答弁をいただきましたので,また細かい点につきましては委員会等でやらさしていただきますので…。 ○副議長(竹永勇君) 本日は,この程度にとどめ,明日引き続き一般質問を行います。  ─────────────────────────────────            次 会 の 開 議 通 知  ───────────────────────────────── ○副議長(竹永勇君) この際,御通知申し上げます。明日は午前10時から議会の会議を開きます。  ─────────────────────────────────            散   会   宣   告  ───────────────────────────────── ○副議長(竹永勇君) 本日は,これをもって散会します。              午後4時12分散会  ─────────────────────────────────      議     長   柳  坪     進      副  議  長   竹  永     勇      署  名  者   松  井  邦  雄      署  名  者   牧  里  重  喜...